新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

糸魚川ジオステーション ③

2020/10/02(Fri)

さて糸魚川ジオステーションですが、いよいよトワイライトエクスプレス
実物大模型車内に入る事にしましょう。

全体の長さは目測で10m弱です。本物の1両半分程度でしょうか?
展望室食堂車の一部が再現されています。

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まずは展望室A寝台のスイートと言う最高級の部屋だった所ですね。
当然に編成の1箇所しかナイので、価格より予約の取り難さで私なら
端から諦めてしまう部類の物ですが。

「スロネフ25」実際の形式ですが、1101架空の物でしょう。
北海道へ渡る客車は、耐寒仕様として500番台で区別されてました。

殊に最後尾に来る札幌行きなんか、買えたのはオークションなどの
転売を除けば何らかのコネがある上級国民だけだったと思ってます。

…何故か一番記憶に残ってるのが、松平健と大地真央新婚旅行
に出発する時の絵面なのですが。

同列車何度か乗ってると言うピカチュウ親方に関しては、食堂車
の話はよく聞くのですが、寝台のグレードは何だったのでしょう?

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防犯カメラのロゴが何故か「日本海」ヘッドマークでした。
微妙に違う物ですが芸が細かい所です。

続いては食堂車側を見てみましょう。こちらも「スシ24」は実在する
形式です。確か485系電車からの改造車ですよね?

コレだけ大当たりした列車なのに、元は全てが20年以上前の車両
改造した物であり、耐用年数の問題で長続きしなかったのが惜しいわ。

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埼玉県東川口に、同形式ブルートレイン「北斗星」食堂車
再利用したレストランがありますが、ソレと比べると遥かに豪華な内装
になっています。

国鉄時代食堂車は、数を捌くため4名掛けが2列だった記憶が
ありますが、流石にソレではコース料理載らないのでしょう。
余裕を持たせた構造になっています。

海側を想定した部分には車外スクリーンがあって、親不知付近
思しき風景がエンドレスで映写されておりました。

トワイライトエクスプレス走り始めた当時は鉄道趣味から遠退いて
まして、気が付いたら廃止直前満席必至の超満員だったでしょ。

…私は混雑が嫌いなので、中だるみ空いてる頃…例えば全てが
6割程度の混み具合いなら、一度乗ってみたかったもんです。

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そんな感じで車内を堪能し、出た所に乗務員さんの制服が展示されて
ました。…背後がキハ52ってのが何ともミスマッチですが、トワイライト
エクスプレス車掌さんにも専用の制服があったんですよね。

…実はコレに関しては些か思い出があります。
ある知人の鉄ヲタさん鉄道用品店へ行った時、コレの緑の方上下
セット制帽かあったかどうか忘れた)で売られてたんですよ。

…確か4万円程度したと思うんですが、私より金回りのイイ彼は暫く
考えてカード支払いで買ってしまいました。豪気な話ですね。

そしてキハ52奥側の壁隙間に、謎の機械が挟まってました。

コレを見ても車両のサイズ建物の幅に対して目一杯な事が分かり
ますが、この機械はどうやらイベントキハ52外へ出す時の動力
要するに機関車に相当する物のようです。

恐らく検修庫などで使われてる物でしょう。こんな小さな物気動車
1両
キハ5236t前後)を動かせると言うのが驚きですね。
…ぁ、頑張ったら人力でも動くんだったわ。

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そのキハ52車内を通り抜けた先にあるのが、ジオラマ鉄道模型
ステーションと言う区画です(建物の外を回っても行けますが)。

ココには駅ノート(に相当する物)が置かれてると聞いておりますが、
ジオラマってだけでも充分に興味の湧く所ですので、続けて移動する
事にしましょう。

…しかし「bigで精巧」とは、かなり自信に溢れた表現ですな。

→次回に続く



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No.551 鉄道保存施設を探る

糸魚川ジオステーション ②

2020/10/01(Thu)

…さて糸魚川ジオステーションですが、まずはキハ52保存車から
見学を始めて行きますクラ駅長です。当然の事に車内へ入れます

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いすみ鉄道で乗ったソレ似た仕様ですね。JR西日本へ移管後に
クーラー(網棚占領してしまうアレ)が追加され、座席は当時の
標準だった濃いオレンジ色モケットに張り替えられておりますが…

ソレなりの費用を掛けて塗装を完璧に直すんなら、モケットも国鉄
標準青いやつに張り替えて欲しいと思うのは私だけ?
やはり車内の雰囲気も大事だし、一番目立つのがモケットでしょうに。

ちにみに国鉄車両の車内の大半が青いモケット薄緑の内装だった
のは、冷房が普及してナイ時代に「少しでも涼しい雰囲気を」と言う
発想から出た配色だったようです。

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…そしてこのキハ52ですが、イベントなどで屋外へ出す事が出来る
仕組みが作られています。車体の定位置から目測で25m程度前方
まで線路が伸びており、先程見たレンガ造りのアーチをくぐるようです。

コレは大正時代に建設された糸魚川機関区車庫の一部であり、
新幹線の駅を造る時に解体されたものの、前面の壁だけはココに
モニュメントとして移設されたそうな。…面白い発想ですな。

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では続いて隣にある、トワイライトエクスプレス実物大模型に移り
ましょう。今年の8月から公開されていると言う事で、いい機会でした。

コレは当然に本物ではなく木製のモックアップだそうで、映画のセット
みたいな感じでソレより精巧に造られた物だと思われます。

調べてみると糸魚川には停まらなかったようです。最寄は直江津か?
この手の「移動手段>乗る楽しみ」な列車だと、私ならココに住んで
ても敢えて大阪まで乗りに行ってたと思いますが。

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…説明によるとコレは、昨年東京六本木ヒルズで開催された
「天空ノ鉄道物語」で展示されたのを移設した物で、「糸魚川での
公開に先立って」とありますから、ココが定位置なのでしょう。

ホームの手前靴を脱いで見学します。車両本体や(多分)ホーム
などは糸魚川特産杉の木で作られています。

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…実際にはあり得ない「糸魚川」の方向幕が面白いですね。

大阪発トワイライトエクスプレスは、丁度この先から夕方に掛かり
日本海に沈む夕日美しかったと聞いておりますが、ココが終点だと
暴動が起きるかも知れません。

実物をシゲシゲと見た事がナイので不正確なのですが、車体のロゴ
「もう少し大きくなかった?」と言う感じです。

東京で開催されたイベントは噂でしか知らないのですが、こんな物
展示してあったらどうせ長蛇の列だった事でしょう。
少し待ってもカナリ空いてる状況ノンビリ見れる方がイイですね。

では続いて車内に入る事にします。

→次回に続く



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No.550 鉄道保存施設を探る

糸魚川ジオステーション ①

2020/09/30(Wed)

台風による特急「サンダーバード」迂回運転のせいで、早朝から
トラベルミステリー犯人みたいな気分を体験し、金沢から乗った
北陸新幹線約1時間今回のベースとなる糸魚川に到着しました。

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糸魚川で降りるのは、大糸線乗り潰しをやって以来の7年振り
なりますクラ駅長です。…左は到着直前の車窓風景ですが、カナリ
海に近いんですね。高い建物少ないから海岸までよく見えました。

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同駅は元々が北陸本線大糸線乗り換え駅ですが、新幹線が開通
して北陸本線が第三セクターえちごトキめき鉄道に移管して以来、
JRの在来線大糸線だけと言う、変な状況になってしまいました。

同駅では南口の事を「アルプス口」北口「日本海口」と言います。
新幹線南口の方で、まずはココの「糸魚川ジオステーション」
用事があるのですよ。

近代的な高架駅の前に、レトロ煉瓦造りの構造物がありますが、
コレに関しては後で詳しく説明します。昔の機関庫の一部だそうな。

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では室内に入ります。正式には「糸魚川ジオステーション ジオパル
と言うようですが、長いっすね。

まずは観光案内所と、付近の地質や地形などを紹介するコーナーが
あります。「フォッサマグナ」ってやつ?地溝帯で合ってますかね?
私の興味はに向いてますので、ココはスルーして先に進みましょう

…目的はやはり鉄道絡みです。大糸線で活躍したキハ52保存車
あるのと、巨大な鉄道模型のジオラマが作られてるそうな。

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圧倒的目立つ配置で気動車が鎮座してますな。
…そしてコレも後で詳しくやりますが、今年の夏から公開されている
トワイライトエクスプレス実物大模型が手前に見えています。

糸魚川駅新幹線の駅だけが高架在来線地上にある)なので、
車両を横向きに入れるにはギリギリの幅なんですよ。殊にキハ52
エンジンを強化した分、同系の一般車より1メートル長かった筈です。

…最終的に何色だったのか調べてませんが、国鉄一般色に復元され、
足回りもキレイに塗り直されてます。本職(JR関係)の仕事でしょう。

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資料によると同車キハ52 156号は、1966年に製造された同形式の
ラスト
ナンバーで、現在はいすみ鉄道に譲渡されているキハ52 125号
とともに大糸線最後まで走ってたうちの1両だそうです。

先述のように当時の国鉄の標準型だったキハ20エンジン2基版で、
主として勾配のキツい山岳路線で使われていました。

ではこのキハ52から順に、詳しく見学していく事にしましょう。

→次回に続く



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No.549 鉄道保存施設を探る