新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

岐阜駅前の保存車

2020/07/30(Thu)

愛知県豊田市から岐阜県美濃市へと回った今回の旅ですが、最後
同じ岐阜県内保存車両もぅ1件行っとこうと言う事で、県庁所在地
岐阜市へとやって来ましたクラ駅長です。

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目的地JR岐阜駅前です。…ご当地は織田信長が一時期、岐阜城
本拠を構えた縁もあって駅前に金色に輝く立像がありました。

謎のウイルスによる現状を考えてか、無駄マスクを付けてます。
恐らく実物の何倍もある巨大な物だと思われますが、私は何故か
マスクの製作費より高所作業車のレンタル代の方が気になる所です。

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ココに保存されてるのは、名鉄の岐阜市内線などを走ってたモ513号
です。既に各地の保存施設で見てきたお馴染みの車両です。

元は市内の別の公園にあった物が、岐阜駅駅前広場完成した
10周年記念イベントに合わせてココに移設されたのだそうです。

2005年廃止された名鉄の岐阜市内線は、ココを起点に次の
新岐阜駅前名鉄の電車線と接続し、各方面へ延びていました。

しかしこの車両がある現在の地点ではなく北側の道路上
あって、ダイヤの乱れが生じると岐阜駅まで来ず手前の新岐阜
折り返してしまう事が頻繁にあったようです。

…やっぱりJRより名鉄本線の方が大切だったという事かしらね?

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併用軌道を走るので車体幅が狭く、正面から見ると馬面ですね。

末期には赤一色の塗装だった物が、最盛期のツートンカラーに改め
られています。恐らくは名鉄関係の工場の手による物と思われ、新車
のようにキレイに復元されていました。車内に入る事は出来ません

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保存車両前後の線路に敷かれている石は、現役時代実際に
使われてた物が何枚かあるそうです。

説明を見ると寄贈者として個人名が上がってるのですが、廃線の
敷石貰って残してたって、どんな立場の人なんでしょうか?

先述のように岐阜駅前電停ココではなく、すぐ隣接している
北側の道路上にあったワケです。ソレが駅前広場を再開発する事に
なり、完成後は電停を移設して広場に乗り入れる計画だったそうな。

…しかし実際の整備工事より岐阜市内線廃止されてしまい、
短距離ながら「未生成線」の状態だった事になります。だから今回
車両の移設で、ようやく念願が叶った事になるそうですよ。

しかし2005年とか、コレまた乗ろうと思えば乗れた時期なのですが、
放置してる間に廃止されてしまった路線です。
路面電車廃線跡っても単なる道路だから、こうして保存車を見て
歩くのが精一杯ですが、来れて良かったですね。

以下おまけ

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駅のバスロータリーに、また萌えキャララッピングバスが居ました。
帰蝶ってのは斎藤道三の娘織田信長に嫁いだ濃姫ですね。

戦国時代の人物は何でもイケメン又は萌えキャラ化されてしまう
昨今ですが、やはり当時の女性ってのは史料に殆ど出てこないそうな。

「あの織田信長嫁が務まったぐらいだから、活発で勝気な女性だった
のであろう。」と言うイメージは殆どが後世の創作だそうです。

では駅ノート気分的に一段落しましたので、ココで久し振り模型鉄
のネタを挟む事にしましょうか。




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No.487 鉄道保存施設を探る

鞍ヶ池公園の名鉄保存車 ②

2020/07/28(Tue)

さて鞍ヶ池公園名鉄保存車ですが、引き続き外観から見学しており
ますクラ駅長です。

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床下機器のうち、主な物には説明用の名称プレートが付いてました。

蒸気機関車などで時々見る事がありますが、屋外展示の電車では
珍しいケースかも知れません。ぁ、「集電器」パンタグラフだから
屋根の上にありますが。

何故か車輪1軸だけにあります。歯車付きだから電動車の物
でしょうが、昔の電車ってスポーク式の車輪が多いイメージですね。

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では車内に入ってみましょう。古い世代の電車なので18m車ですが、
2扉特急仕様車で、登場時は扉間クロスシートだったそうな。
吊革や広告枠などは撤去されてるようです。

を始めとする内装木製です。シートの端っこの仕切り板窓枠
レトロな雰囲気でイイ感じです。日除けは勿論ヨロイ戸ですね。
…コレが昭和50年代まで走ってたとか、名鉄ってスゴいわ。

しかし座席のモケット微妙に今風と言うのか、戦前の旧型電車
似つかわしくナイ物になっています。

古い資料を当たってみると、赤一色のシンプルな物が付いてる写真
もあり、最近になって貼り替えられたようです。…コレは同じ名鉄
でも1000系などのパノラマSuper同じ柄じゃナイのかな?

面白いと言えば面白いんだけどね。他に無かったんでしょうか?

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運転室半室状態なのも戦前の電車によくあるデザインでしょう。
近鉄同世代の名車である2200系には、車掌台の部分をトイレ
にしてしまった物もあったようですが、色々と大丈夫なのか?

妻面には成田山お守りが残ってました。…名鉄だからにある
分院でしょうね。成田山大阪の香里園にも分院があり、こちらの
お守りは京阪電車の定番となっています。

交通安全祈願系のお寺は、作れば作るだけ儲かるんですよ。

では貫通幌を渡って後方のク2313号へ移動してみましょう。

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同系の車両なので外観は同じような雰囲気です。こちら側のサボ
豊田市になってました。

この時代の電車にしては珍しく、最初から自動ドアを装備してたと
言う事で、車掌側の車内にはドアスイッチがあるワケですが、今の
感覚からするとカナリ変な所乗務員扉の上にあるんですよ。

この形式(又は名鉄)特有の物なのか、当時コレが一般的だった
のか、今となってはです。

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その自動ドアですが、仕組みが分かるように座席の一部カットして
中が見えるようになってる所がありました。…ドアエンジンそのもの
今時の電車ソレほど変わらない物だと思われます。

しかしこうする事によって座席の端っこレトロな仕切り板余分に
もぅ1枚必要になってきますよね。ドコから調達したんでしょ?

説明書きによると手前にスイッチがあり、見学者が操作出来るように
なってたようですが、明らかにコード外れてますね。

…昔、大阪交通科学館101系同じようなギミックのある展示が
ありましたが、みんなが酷使するからガタガタだった記憶があります。
文化財級の古さだから、保護目的中止になった可能性はありますな。

色々と見てるうちにホテルチェックインが可能な時刻になりました。
明日は岐阜県に入って、同じ名鉄美濃駅を訪ますよ。

→次回に続く



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No.485 鉄道保存施設を探る

鞍ヶ池公園の名鉄保存車 ①

2020/07/27(Mon)

そんな感じで三河広瀬駅ノートを描いた後、同じ三河線終点
だった西中金駅が少し気になって寄り道してみましたクラ駅長です。

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こちらも以前廃線跡巡りとして回った時、駅舎やホーム残ってる
事と土日にはカフェの営業が行われてる事を確認してまして、だったら
ノートもあるんじゃナイ?と思ったんです。

…当日は営業しておらず、またココは三河広瀬と違って駅舎施錠
されてる事は分かってましたが、閉まった窓から覗いてみたら、ソレ
らしい物があるのを確認しましたよ。

描きに(又は見に)行くとすれば土日の日中のみになるんですね。
時間が短かい事より、カフェだから常に人目がある。しかも察するに
は地元の高齢者ばかりであろう事が私には高難易度ですわ。

…でも発見したからには、いつか描きに行く事にしましょう。

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では次の目的地へ行きましょう。
西中金駅から数キロ離れた鞍ヶ池公園と言う所へやってきました。
その名の通り鞍ヶ池と言う灌漑用の溜池を中心とした公園施設です。

…ココに名鉄の保存車があると聞いて来たんですよ。てか車両
画像の右端の所に既に見えておりますが。

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駐車場へ入れに行くと、園内の案内図がありました。溜池には
ボートもあるし、高台展望台があったり、動物園もあるんですね。
結構な規模の公園
である事が分かりました。

また季節柄、ココでも紫陽花キレイに咲いております。案内図
一角に「名鉄電車」とあるのがソレなんでしょう。

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ココに保存されてるのは名鉄モ805号ク2313号
…何れも戦前特急用車両として登場した電車のようです。

今でこそ見られなくなりましたが、名鉄吊掛時代の旧型車矢鱈と
長く走らせてたイメージですね。…他にライバルの少ない殿様商売
だからだと聞いた事がありますが。

説明によると本線系統で使用された後。昭和54年豊田線開業
先立って試験車両として同線を走ったので「豊田線最初に走った
車両」として廃車後豊田市に寄贈されたそうな。

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…私は名鉄車両形式の振り方には詳しくナイのですが、800型
2300型と言うカナリ離れた番号ですが、同一形式だそうです。

800型電動車(クモハ)としてデビューし、後に付随車として2300型
(クハ)2310型(サハ)追加されたようですね。何度か改番されたり
相方失った者同士を組ませたりして、最後に残った状態のようです。

(805号)の行先は「鞍ヶ池公園」となってますが、こんな
存在しません。…しかし字体名鉄の一般的なサボと同一の物
見えますから、同社と同じ職人さんが手掛けた物だと思われます。

…何故か三灯式の信号機が1本、同時に保存されていました。

上の画像を見て分かるように、車内が公開されています。…こうなると
見る所が増えて長くなってしまうので、次回続きますよ。

→次回に続く



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No.484 鉄道保存施設を探る