新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

南海軌道線の保存車 ③

2020/07/20(Mon)

ココで時系列前後するのですが、南海軌道線保存車をマトメて
紹介しておく事にします。…続いては和歌山市郊外にある和歌山県立
交通公園
と言う所にやって来ましたクラ駅長です。

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阪堺電車は路線の南端大阪府堺市浜寺公園ではあるものの、
南海グループと言えば和歌山とも縁の深い企業ですよね。

この交通公園鉄道路線で言えば和歌山電鉄貴志川線(現在は岡山
両備ホールディングスの一端になっている)の沿線にあります。

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交通公園だから、子供さん向けに交通ルールを学習するための施設
なのでしょう。自動車教習所のソレを小さくしたようなコースがあり、
自転車電動カートで敷地内を走れるようになっています。

たまたま日曜日に当たったので、結構な人出賑わっておりました。
公営の施設なので入場は無料です。

…その端っこに軌道線仕様小型電車が置かれていました。先述の
大阪産業大学の物と同型車のようですね。車番描かれていません
が各種資料によると217号車だそうです。

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車体にある広告枠の1つに説明書きが入ったており、やはり平野線
で走ってた車両である事が記されていました。
廃線約1か月後にはココで移設保存されたと言う事で、事前に
引き取り先が決まってたのかも知れません。

路面電車自動車が台頭してきた時期に一気に廃止されたような
乗り物なので、ある年代に大量の廃車が出た事でしょう。
…現在では少ないケースかも知れませんが、海に沈められて魚礁
魚の隠れ家になるような障害物)になった物もあったそうな。

銘板には何故か形式重量などが抜けてますが、製造は昭和12年
…コレは元の車両車体更新(鋼体化)した時の年号でしょう。

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こちらも製造時の塗装に近い感じになってますが、雨ざらしなので
カナリ痛んでますね。パンタグラフ降ろした状態になってます。
大阪産業大学の物で「デカいな」と言う印象があったんですが。

通常なら車内に入れるらしいのですが、やはり謎のウイルス対策で
見学不可になってました。…「お控え下さい」だから任意な事かと
思ったら、しっかり施錠されてましたわ。

交通公園だから大部分の子供さんは教習コースの方で遊びたい
筈であり、こっちはソレほど「密」にはならないと思うんですけどね。

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七夕の前だったので施設の一端に笹飾り短冊を書くコーナー
ありました。そう言えば以前に、ココと同じ貴志川線貴志駅でも
七夕の短冊を書いた覚えがありますね。…「和歌山=七夕」かい。

子供さん向けにクレヨンが多くあったので、現状を10分ほどで絵に
してみました。一応は「願い事を書く物」ですからね。

前回今回とは実際の所、駅ノート間合い運用で回った物なので
続いてはソノ本題と言うか、例によって関西の設置駅を回った報告
へと移ります。…今回は空振りも2箇所ほどありましたけど。




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No.477 鉄道保存施設を探る

南海軌道線の保存車 ①②

2020/07/19(Sun)

そんな感じで南海平野線廃線跡を歩き終えたワケですが、色々と
調べてる過程で存在が確認された阪堺電車南海電鉄の軌道線
保存車を幾つか回ってみる事にしましたクラ駅長です。

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まずは東大阪市です。JR学研都市線徳庵駅近くにある近畿車両
の敷地内に1両あると言う事で、ソコから見に行きました。

ココにあるのはモ161型のうちの171号車です。昭和6年近畿車両
の前身会社である田中車両が製造した電車だそうです。
廃車になった後、里帰り的な意味で引き取られたのかも知れません。

阪堺線規格の大型車両で、新造時の塗装復元されています。
元から3枚扉で最初は中央の扉のみが自動式でした。
車掌が後部から遠隔操作出来る事が画期的だったようですね。

車両工場敷地内ですから、当然に部外者立入禁止です。

学研都市線の線路を挟んだ住宅地から辛うじて見えるんですが、道路
袋小路になってて、こちらも近隣の家に用事のある人しか入って
来ない状況でしょう。2枚撮って引き上げるので精一杯でした。

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コレだけでは物足りないので、同じ東大阪市内大阪産業大学へと
移動しましょう。…ココにも1両保存車があるらしいのですよ。

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…基本的に大学と言う所は、他の学校と違って部外者の出入り
関しては比較的ユルいイメージがあります。

時代は違いますが私が行ってた学校は、入試の前後などを除けば
24時間ほぼ開けっ放しであり、サークルのボックス棟なんかは殆ど
そこに住んでるような者も居た感じだったんですが…

懸念した通り、謎のウイルス騒ぎ休校中だったようですね。

しかし公道に近い所にあるのが幸いしました。ココは学生さん用の
駐輪場
らしいのですが、柵の隙間から何とか見れる範囲で写真だけ
撮って
しまいましょう。

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ココにあるのはモ205型のうちの229号車平野線跡地終点付近
モザイク画で描いてあったのと同型の車両です。…開業時の車両を
昭和に入ってから鋼体化した物だそうな。

他の車両…例えば上のモ161型と比べて小型なので、最後は比較的
ローカル平野線に集められてたそうです。

同線廃止後車齢の若い(とは言っても50年物)車両はワンマン化
されて、阪堺線などと同じ3枚扉に改造されましたが、平野線と共に
引退した物はオリジナルスタイル(2枚扉)のままです。

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駐輪場だから学校の講義がある時は自転車が一杯で逆に撮り
にくかったかも知れません。…コレも塗装昭和初期戦後すぐ
ぐらいの感じを再現してあります。

…私は阪堺線なら子供の頃に一度乗った事がありますが、当時は
車両全体広告塗装にする事はであり、コレに近い「南海グリーン」
一色塗りの物が大多数だった記憶があります。

車内非公開のようですが、一応は枕木を積んだ階段がありますね。
学園祭とかのタイミングで行けば見れたりするのかな?

平野線オリジナルの車両は和歌山にもあるそうで、ついでの事に日を
改めて見に行く事にしました。次回ソコへ続きます

→次回に続く



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No.476 鉄道保存施設を探る

わんぱーくこうち の保存車 ②

2020/07/10(Fri)

…さてわんぱーくこうち保存車両ですが、続いては小さな遊園地
なってる部分に移動してきましたクラ駅長です。

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アトラクション遊具に囲まれて、明らかに50系客車と分かる車両が
ありました。…ちなみに当日暑いぐらいの晴天でしたが、月曜日
の早朝なので入園客殆ど見かけない状況です。

よく見える位置に銘板がありますので、昭和53年製の車両である事が
分かります。外板の状況を見るに、何度か同じ色塗り直されてる感じ
でしょう。…遊園地だからって変な色しなかった所がイイですね。

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こちらには詳しい説明書きが添えてありますね。…同系列の客車
造られたのが昭和50年代の事なので、私も辛うじて知ってます

てか50系と入り代わりに手動ドアの旧型客車淘汰されていった
ワケだから、国鉄&JRローカル客車列車って大抵はコレでした。
オハだから車掌室(とトイレ)ないタイプで、実は少数派です。

保存車両ですが園内の休憩施設として使われてるようで、車内に
入れます。…オリジナルも車端部ロングシートでしたが、前後に
1.5区画ずつ広げてありますね。末期改造されたのでしょう。

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外側側面車番表記塗り潰されていますが、車内プレート
残ってました。…新潟鐵工は現在の新潟トランシス前身に当たる
メーカーであり、古くから国鉄の客車多く手掛けてる会社です。

そして座席モケットではなくビニールレザー張り替えてあります。
…こっちの方が劣化にしくく掃除も簡単だからでしょう。
実際に掃除隅々まで行き届いており、古さ全く感じませんわ。

いいアイディアだと思うし、国鉄車両座席としての微妙な角度
上手く再現されてますが、を言えばもぅ少し濃い物にして、
現役時代の青モケットに近付けて欲しかった所です。

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ロングシートの区画増えた事で、床のリノリウムに変な継ぎ目
生じてるんですが、コレは初めて見たかな。てかクロスシート好き
私としては、クロス区画は出来るだけ減らさないで欲しいのですが。

そんな感じで車内を見終えて反対側から外に出たら、いきなりお馬
等身大フィギュアが居ました。…ハルウララ?何かで聞いた事あるな。

2000年前後に「あまりに弱すぎる競走馬」として有名になった子だわ。
高知が本拠地だったようです。…ソレはいいとしてどぅなった?

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猫そのもの居ませんでしたが、併設されてる動物園ライオン
が居ました。コレとてでっかい猫みたいなもんですが、流石にちょっと
ヨシヨシ難しいかな?

しかし柵に添えられてる注意書き笑えます百獣の王たる者が、
なんちゅう地味な技を使うのか?…恐らく自然界では不要な事なの
かも知れませんが。牝のライオンドン引きしてる絵がイイわ。

と言う事で、最後は何だかワケが分からない展開になりましたが、
2泊3日四国の旅の報告はココまでです。…駅ノートに関しては、
四国島内で現在確認されてる10箇所制覇出来ました。

…続いてはまた回数稼ぎ廃線跡です。コレも昭和50年代頃まで
大阪市内に存在した、南海平野線跡地を探しに行ってみましょう。




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No.467 鉄道保存施設を探る