新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

ピーチライナー保存車を探る ①

2021/09/20(Mon)

さて新たな報告です。世間一般のお盆休み期間に相当する8月中旬
遠出を控えてたので些か間が空いた気がするんですが、そろそろ
活動を再開しましょう。

…ぁ、私の場合は特に感染症対策とか関係なく「こんな御時勢でも
混むかも知れない」と言う普段通りの理由です。混雑渋滞何より
嫌いですので。ホテル無駄に高いしな。

また暫く間が空いてる中部地方駅ノートの幾つかを回る事にしたん
ですが、今回は先ず名鉄廃線区間渡刈西中金からの予定です。

何れも後発設置又は発見された駅なので、数合わせのためです。
…そして渡刈駅に近い豊田市内にある変わった保存車両の情報
が入ってきましたので、併せて見に行く事にしましたクラ駅長です。

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左の画像はGoogleのストリートビューですが、建設会社の敷地内
思われる所に変わった車両が置かれてるのが写っています。

コレは愛知県小牧市内僅か16年間だけ存在したピーチライナー
桃花台新交通の車両だそうです。いわゆる新交通システムですね。

画像ではカナリ色褪せて見えますがコレが最近、塗装を直してキレイ
になったそうな、個人所有の車両ですが自由に見学出来るらしい。

位置関係としてはの感じ、渡刈駅から直線距離で10km弱の所に
あるようです。西の方向だからコレを先に見て渡刈へ向かいましょう。

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場所は豊田市の郊外ですが、服部工務店と言う建設会社のようです。
ネットで検索すれば住所電話番号は簡単に出てくるから、そのまま
カーナビに入力すればに行けますね。

日曜日の早朝(8時台)なので社屋駐車場人の気配ありません
建物から少し離れた駐車場ソレらしい物がありました。

駐めてあるのは道路を挟んで向かい側にある別の会社の社名が
入った車ばかりなので、スペースだけ貸してるんでしょう。

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門扉特にナイので、一瞬だけ乗り入れて記念写真を撮りました。

新交通システムだからコンクリート製の軌道ゴムタイヤで走る
車両ですね。この手の保存車って他にあまりナイような気がします。

この車両は同社100系と言う物で、営業してた期間短かったので
4両編成1形式5本のみ製造されただけなのだそうです。

経費節減のために運転席編成の片方だけにしか無く、終点に着くと
大きなロータリーのような折り返し線を回って常に同じ向きに走る
構造だったそうな。…プラレールかよ。

も全て島式ホームだから、乗降扉片側(右側)にしかありません
保存されてるのはソノ先頭車のようですね。

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ピーチライナーの正式名称は桃花台新交通桃花台線。…だから
ピーチなんでしょう。名鉄小牧線小牧駅からへ広がる新興住宅地
桃花台東駅までの7.4kmを結んでいました。

妻面上部の、通常なら方向幕が入る部分には「TOKADAI」と言う
ロゴが入ってますが、現役当時の画像を見てもコレしか出てこない
ので、行先は特に表示してなかったと思われます。無くても分かるか。

開業平成2年だから車体の製造はも同年か。…コレまた鉄道趣味
から離れてた時分だな。廃止なってから知りましたわ。

短かい車体中央付近乗降扉があるのは新交通システムの車両
ありがちなスタイルですが、貫通扉は鉄板で塞いであります。

階段が作ってあるので車内も公開する事を想定してあるんでしょう。

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車体後部にはコノ手の車両にありがちな案内車輪も残ってました。
また信号機と思しき物が1本、併せて保存されています。

窓にはカーテンが掛かってますが、先述のように自由に見学出来る
と聞いてますので、折角だから車内にも入ってみましょうか。

→次回に続く



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No.904 鉄道保存施設を探る

くびき野レールパーク

2021/08/07(Sat)

そんな感じで直江津滞在2日目ですが、まず北越急行くびき
大池いこいの森うらがわらの3箇所の駅ノートを描き終えました
クラ駅長です。

ココで気になった、頸城鉄道と言う軽便鉄道遺構探る事にします。

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先程のうらがわら駅から東へ数百mの地点にあるのが、頸城鉄道
の終点だった浦川原駅跡地です。背後に見えるのは北越急行
高架線で、建物前に「頸城バス発祥の地」と言う石碑がありました。

現役当時の駅舎がドノような物か私も詳しく知らないのですが、
建物がそのまま残ってるとの事で、現在は東頸バスと言う会社の
営業所として使われています。

地方私鉄によくある例として頸城鉄道でもバス部門があり、鉄道が
廃止されてバスだけが残ってるアレですよ。

頸城自動車と言う社名で直江津周辺を中心にバス事業を展開して
おり、東頸バスグループ会社の1つのようです。

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ココから西へ向いて廃線跡が続いてる事になりますが、全部を見る
時間もナイので、百間町と言う駅跡に移動します。…沿線の中程
あり、ココに本社と車庫が置かれていたそうな。

道路と平行する広めの畦道なんて、廃線跡路盤そのものでしょ。

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ココには車庫の一部と思われる線路や建物が残されており、くびき野
レールパークと言う鉄道保存施設になっています。

周知の通り今年から直江津駅に隣接して「直江津D51レールパーク」
と言うのが出来たワケですが、上越市レールパークと言えばココが
元祖と言う事になりますな。

何両かの車両保存されており、私が絵に描いたホジ3型気動車など
を短距離ながら実際に走らせる公開運転なども行われてるようですが、
開館日年に数回カナリ少ないようです。

…当日は日曜日だったので「もしかしたら?」と思いましたが、お休み
でした。保存車両屋内に入れてあるらしいので、窓から覗ける範囲
で見てみましょう。

オープンデッキ構造の2軸客車や、何両かの貨車が入ってました。

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敷地はコノ黒い建物反対側にも広がってるらしいので回り込んで
みます。などの区切りユルいし、特に「入るな」とも書いてナイ
のでお邪魔してみますよ。

反対側の窓からは一番見たかったホジ3型車体が見えました。
但しコレで全長の半分程度です。隙間がギリギリのようで、スマート
フォン広角レンズでも全体を写すのは不可能でした。

2階建ての建物頸城鉄道の本社だった所のようで、コレは資料館
になってるようです。ココも公開日には見学出来るのでしょう。そして
駅跡を示す石碑も建立されています。


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実の所、以前からココ存在だけは知ってたんですが、関西から
遠い上に公開日ソレほど多くないので「行きたいけど難しいな」
と言う種類の場所でした。

今回は駅ノートを回ったついで強引に来てしまいましたが、可能
なら公開日を狙って再訪したい所です。

…ココまで曇りがちながら何とか維持されてたお天気ですが、帰路
には夕立のような雨が降り出しました。やはり北陸本線旧線巡り
翌日に回して正解だったようです。

ではココで実家移住計画の報告を1回挟んで、北陸本線廃線跡
出掛ける事にしましょう。

→次回に続く



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No.860 鉄道保存施設を探る

山中温泉の北陸鉄道保存車

2021/05/25(Tue)

そんな感じで石川県山中温泉にやって来ましたクラ駅長です。

…今回はココの「道の駅」に保存されている北陸鉄道古い電車
見に来たのですよ。少し前の記事に上げた通り、1999年大井川
鉄道に乗りに行った時、最初に金谷駅で当たった車両です。

実に21年振りの再会となりました。やはり感慨深げな物を感じます。

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この車両は北陸鉄道6010系電車と言いまして、昭和38年同社
加南線山中線を含む石川県南部の路線)用に製造された車両です。

しかし同路線昭和46年廃止され、その後は大井川鉄道に移って
平成14年まで走ってました。私が乗ったのはその時なのですね。

製造から6年ならまだ新しい時期だろうし、その後大井川鉄道
走ってた期間の方が長い事になりますか。珍しい経歴ですな。

その後大井川鉄道でも経年劣化のため廃車になった際、「里帰り」
意味を込めてココに保存されるようになったそうです。

…普段なら車内も公開されてるらしく、外から見る限り山中温泉
撮った写真などが展示されてるようですが、現在は謎のウイルス
影響で入れない状態にされてました。

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同系の車両としてはコレ1編成だけのようで「しらさぎ」と言う愛称
が付いています。アルミ車体の電車は当時としては珍しく、まさに
白鷺に似た美しい車両だった事でしょう。

ちなみに北陸本線に特急「しらさぎ」が設定されたのが昭和39年
おお、1年差ですがこっちの方が先輩だな。記事的にも好ましい。

現状では入れませんが、車内は転換クロスシートが並ぶ仕様です。
観光地向けなのは明白であり、それが大井川鉄道でも重宝された
のだと思われます。

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大井川鉄道と言う所は各私鉄中古車を多く使ってるワケですが、
動態保存の意味も込めてか元からの車番そのまま使うケースが
多いようで、形式や番号変化していません

但し車体側面社紋だけは移籍時に外されたらしく、現在は復元
した物が取り付けられています。

パンタグラフ電車だと上がった状態でデフォなのかな?…門司港
の公園にあった電気機関車EF30パンタグラフがつっかえ棒
支えてあったのでソレを思い出したんですが。

確か電車と電気機関車では構造が違った筈なのですが、調べても
出てきませんでした。まぁいいや

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北陸田園地帯でドコまで意味があったのかはですが、戸袋
レールの下までガラスを配した大きな窓の扉が特徴的です。
…そう言えばこんな感じだったな。実物を見るまで忘れてました

そして車体幅ギリギリまで膨らませた貫通幌は、当時の私鉄電車
流行のスタイルです。そもそもが2両ユニットで、別形式の車両
連結する事は想定してナイのでしょう。

反対側ベンチの屋根に隠れてますが、隙間から入ってみると…

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ライトが3灯に増やしてあります。コレは大井川鉄道へ移籍した
時に追加された物のようで、最初に見た側オリジナルスタイル
復元すべく外したのだそうな。

…私が金谷駅で撮った写真でも、パンタグラフのある6011号車
3灯のヘッドライトがあるのが確認出来ると思います。

他にも所々に大井川鉄道痕跡が残ってるのは御愛嬌?
車内に入れればあと1回ぐらい記事数が稼げたかも知れませんが、
懐かしい車両再会出来て有意義な1日でした。

このまま山中温泉に泊まっては明日駅ノート差し支えますので、
午後は奥能登方面へ向けて、また軽トラックで走ります。

→次回に続く



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No.786 鉄道保存施設を探る