新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

野上電鉄を探る ⑥

2020/06/24(Wed)

四国の旅の途中、宇和島で泊まったホテルの事なんですが、エアコン
室内機に何やら謎の棒状の物が設置してありました。

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エアコンの風が出て来る部分洗濯物を吊るす者が居て「壊れる
からヤメろ」と言うのはよくある話かも知れないのですが、コレはその
攻防戦ホテル側が根負けしたと言う事なんですかね?

しかし私も夏場は、日中に使ったハンカチなどを洗って干す事がある
ので、非常に有り難いサービスだと思いましたクラ駅長です。

さて野上電鉄廃線跡を探る旅ですが、ココまで見てきた中には橋梁
に関してはソレほど大きな物無かったワケでして…

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この程度小さな橋梁が幾つか残っており、恐らくガーター鉄橋
だったと思われる物が、コンクリート製橋桁に架け替えられてました。

その辺の事情は路線によって差がありますが、やはり鉄道用の橋桁
残ってた方が面白い所です。しかし石積みの橋台現役時代
物がそのまま使われてる感じですね。

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廃線跡脇のに、何やら果物が生ってる樹がありました。

ビワのようですね。調べてみると海南市全国有数ビワの産地
なのだそうです。ココは大規模な農場には見えないので家庭用かも
知れませんが、収穫期の少し前のようで袋を掛けてある物もあります。

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更に進んだ所で国道へ出ました。先述の高野西街道国道370号線
のようですが、ココからは完全に国道脇の歩道と化しており、駅跡
休憩所にした施設は先程の「阪井広場」最後のようです。

現地にあるバス停名前が残ってますが、この付近が沖野々駅
と思われる地点です。

周囲の環境こんな感じなので、海南駅側案内地図壁画アート
があった「健康ロード」も、こちらの端には何の標識もなく些か寂しい
終わり方になってました。

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交差点の名前にもなってるから、地名も同じ沖野々なんでしょう。

野上電鉄現在も残ってて、鉄道むすめ萌えキャラちゃん
企画されていたら…名前は「日方のの」とかイイかも知れません。

暫く行くと、この地域では割と大きな貴志川に出ます。

の画像の道路橋と平行して、野上電鉄鉄橋も掛かっていた事に
なり、廃線後も暫くは橋脚などが残ってたらしいのですが、横断歩道
を渡って覗き込んでもソレらしい痕跡発見出来ませんでした。

ココで全路線約半分なのですが、この先殆どバイパス道路
転用されてるらしので、レンタサイクルココまでにして海南駅まで
折り返します。続き車に乗って見て行く事にしましょう。

→次回に続く



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No.451 鉄道廃線跡を探る

野上電鉄を探る ⑤

2020/06/23(Tue)

少し間が空いてますが、6月に入った最初の休みで、四国愛媛県
高知県駅ノートを回ってきましたクラ駅長です。

…まぁ謎のウイルスによる緊急事態宣言も一応は解除されましたので、
まだ気が抜けない首都圏福岡周辺以外だったら、公言しても叩かれ
にくいかなと思っております。

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駅ノート以外でも有名予讃線下灘駅2回目、そして新規発見&
設置
となる予土線半家十川3か所です。

予土線乗り鉄では何度か乗った路線ですが、外から見て回る
のは初めての事であり、色々と発見があって充実した旅になりました。
詳細後日ね。

さて野上電鉄跡地を探る旅ですが、重根広場から更に進むと廃線跡
切り通しになってる区間が出てきました。

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…頭上に古めかしい感じの陸橋か掛かっていますが、明らかにコレは
線路を跨いでいた路地の跡でしょうね。

現在は「健康ロード」との間にもスロープが付いてましたので、登って
みましょう電動アシスト車だから比較的ラクに行けます。

の画像が海南方面を見た風景です。…電車だから架線が少し邪魔
かも知れませんが、なかなか良いアングルなので撮り鉄スポットにも
なってた事でしょう。

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更に行くと、新しいバイパス道路との交差点に出ました。厳密には
まだ工事中のようですが、この付近の集落内を通る国道370号線
迂回する「阪井バイパス」のようです。

…後で地図を見たら、ココは現地まで来る途中に通ってたわ
広くなってしまった交差点の隙間に、気を付けて見ないと見落とす
サイズで廃線跡「健康ロード」が通っています。

田舎の道路ってのは、実際の要不要よく分からない場合も含めて
知らないうちに矢鱈と増えてる場合があって、つい3年ぐらい前の
カーナビには載ってナイ場合もありますよね。ココも然りでしたが。

後で詳しく述べますが、ココから先廃線跡カナリの区間が最近
になってバイパス道路転用されたようです。

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その先が紀伊阪井駅跡地…現在は阪井広場になってる地点です。
左の画像手前に写ってる建物は散髪屋さんなのですが、駅舎
挟んですぐ向かいにお店がある情景が何となく想像出来ますね。

広場の真ん中に山本勝之助と言う人物の銅像がありました。…説明
を読むに、大正~昭和にかけてコノ付近で活躍した商人のようです。

近くに「山本勝之助商店」と言う会社が今でもあり、棕櫚(シュロ)
材料としたホウキをなど生産してるとの事です。

元々野上電鉄の沿線は、タワシロープ等の日用品の生産が盛ん
地域であり、同社も最初はソレらの製品海南港まで運ぶのが主目的
だったそうな。…ローカル私鉄って起源殆どソレですよね。

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その山本勝之助商店がすぐ近所にあり、建物は文化財指定を受けた
貴重な物だと言うので見に行ってみました。…何となくNHHの旅番組
みたいなノリになってきましたが、なるほどレトロな雰囲気です。

古めかしい書体で書かれた板は看板ではなく、山本翁座右の銘
そうで「手廻せねば雨が降る」と書かれています。
(※「が」変体仮名「可」を崩した所に「゛」

どんな意味なんでしょうね?ネットで「山本勝之助」検索しても
「山本勝之助商店」としてホウキなど通販広告が出て来るばかりで、
当人に関する情報見つからないんですよ。

仕方がないから上の言葉そのまま検索したら「手で顔を洗う
雨が降るってホント?」みたいなのが出ました。…似てるけど違うぞ

察するに「備えあれば憂いなし」みたいなジャンルの言葉だと思うん
ですが、「備え無ければ憂いあり」風の逆説パターンなのかしらね?

また思わぬ所で思考的に脱線して時間を食った気がしますが、先を
続けます。間もなく全体の半分ぐらいに達する感じかな?

→次回に続く



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No.450 鉄道廃線跡を探る

野上電鉄を探る ④

2020/06/22(Mon)

食料品店へ行くと「焼きそば」とは別に「中華そば」を売ってますよね。
…ドノような差があるのかイマイチ分かってナイのですが、「中華そば」
の方を買ってきて粉末だしで食べてみましたクラ駅長です。

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姫路駅の「駅そば」近い物が出来るかな?と思ったんですが、
正しいんだか間違ってるんだか分からない微妙な物が出来ました。
天ぷら用意しましたがネギ省略…この辺が失敗の要因か?

ちなみに兵庫県の播磨地方では「御当地カップ麺」として「まねきの
駅そば」をイメージした商品を、コンビニで売ってたりもします。
機会があれば買ってみましょう

さて野上電鉄廃線跡を探る旅ですが、幡川広場幡川駅)を出て
更に東へ進んでおります。

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暫く行くと廃線跡途切れてしまいました。…地図航空写真で確認
すると、廃線跡再利用した「健康ロード」少し先から復活してるん
ですが、まずはコンビニの駐車場が出てきました。

鉄道ってのは道路ほど急なカーブ造れませんから、線形からして
ココを突っ切ってた事になります。勿論、痕跡らしき物はありません

その先は新しい住宅地になってます。10年ぐらい前に回った人の資料
を見ると、ココがまだ造成前の状態で、田んぼの畦道程度の道が確認
出来るんですが、以後に再開発されたようです。

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コンビニの駐車場は兎も角、住宅地他所のお家の敷地勝手に
通るワケにも行かず、ココは迂回して再確認出来る所から続けます。

道路が二股に分かれてる「健康ロード」の入口がありますね。
普通ならコノ地形真ん中の道必要ない筈であり、廃線跡ならでは
の状況になってます。

暫く行くと次の重根(しこね)駅重根広場に到着しました。

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基本的に単線だった野上電鉄線ですが、やはり幾つかの交換設備の
ある駅がありまして、最末期はココがそれの1つだった所です。
航空写真で見ても明らかに交換設備の幅が見て取れました。

運転間隔最末期45分毎だったそうで、意外と多いイメージかな。

殆どの場合においてココで上下列車が交換していたようですが、全部
で11.4km
のうち起点から3.8kmの地点だから丁度1/3ですね。
カナリ片寄ってる感じがしないでもありません。

更にこの先勾配区間駅間が短かくなるので日方ではカナリ間が
空く
感じで、登山口はすぐに折り返すダイヤになる筈です。

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駅の北側画像の上方)にある台形の土地駅舎跡かと思ったん
ですが、古い動画営業最終日の様子が幾つか上がってます)などを
見ると駅舎は反対側で、ココは倉庫(元は変電所)だったようです。

平行する道路バスが走ってきました。…LED表示で行先が見にくい
ですが「登山口」となっており、コレが現在走ってる代替路線です。

地場資本大十バス(愛称としてオレンジバスとも)による運行で、
本社と車庫は終点の登山口駅付近にありました(詳しくは後述)。

…些か雲行きが怪しくなってきましたので、先を急ぐ事にしましょう。

→次回に続く



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No.449 鉄道廃線跡を探る