新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

北陸本線の旧線を探る2021 ①

2021/08/09(Mon)

そんな感じで直江津宿泊の3日目です。前日に北越急行駅ノート
半分6箇所のうち3箇所)を回り、いよいよ北陸本線旧線区間
挑戦する事になりましたクラ駅長です。

以前から知識として存在は知ってましたが、社員旅行の時にトキ鉄
春田部長に貰った地図を元に、Googleマップ上に旧線路線図
駅などの位置を載せてみましょう。

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直江津側から行くと現在の駅数で6駅先浦本まで、約30kmの区間
昭和44年頃まで、海岸線忠実に沿ったルートを走っていました。

しかし地形の険しい所なので津波地滑りなどの被害が多く、同時期
複線電化工事に併せて内陸部の新線に移されたんですよ。

結果として筒石駅を含む頸城トンネルなどの長いトンネルが連続する
区間となり、旧線廃止されました。

…地図で見ると一目瞭然ですね。そして更に内陸部北陸新幹線
通ってる事になります。ココも殆どがトンネルだった筈ですが。

旧線区間の大部分はサイクリングロードとして整備されてるらしく、
コレを通って行けば迷う事もナイでしょう。…と言う事で当日の朝
予定を変えて正解なぐらい、いいお天気になりそうな感じです。

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20年前先輩の車で来た時と同じ、駅の南口(レールパーク側)の
駐車場まで来て、ココで自転車を降ろします。

直江津にもレンタサイクルぐらいあるでしょうが、私のは電動アシスト
だし何より「車で回収に行けば片道で済む」と言うのは大きいでしょ。
駐車券のタイムスタンプの時刻は7:22。コレを覚えておきましょう。

旧線区間が始まるのはから西へ1kmほどの地点です。この間近に
D51型蒸気機関車保存車があるらしいので、まずココへ行きます。

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ココは上越市の交通公園と言う施設だそうで、ゴーカートのコースなど
もありました。早朝なので近所の人犬の散歩とかしてる程度ですが。

ありましたね。D5175号機だから初期なめくじタイプの個体です。
経歴を見るに最終的には新津機関区の所属だと言う事で、当地にも
馴染みの深い機関車なのでしょう。

…だったら所属札新津の「新」にしてやればイイと思うんですが。

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ココから旧線区間が始まるんですが、まず最初の区間は国道8号線
直江津バイパスに変換されています。へ抜ける郷津トンネル
鉄道時代の物拡幅して道路サイズに直した物だそうな。

朝のラッシュに入りつつある時間帯で通行量が多く歩道が狭い
から自転車では恐い所でした。

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このトンネルを抜けると郷津と言う地区に入ります。
ココから始まる久比岐自転車歩行者道と言うのが浦本駅の先まで
続いており、旧線区間は概ねコレと重なります

正式には新潟県道542号上越糸魚川自転車道線と言う県道だそうな。
ではココから約30km50年前北陸本線の旅のスタートです。

→次回に続く



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No.862 鉄道廃線跡を探る

三池炭鉱専用鉄道跡を探る ⑦

2021/03/25(Thu)

さて三池炭鉱専用鉄道廃線跡を探る旅ですが、JR鹿児島本線
との立体交差を越え、三池港へ向かう最終区間に入っております
クラ駅長です。

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航空写真で確認した時は分からなかったんですが、築堤の上
線路があって送電線の鉄塔はソノ築堤ごと跨いでるんですね。
カナリ巨大な構造物です。

道路の上を通ってるガーター鉄橋「貨物は三池港へ」と書いて
ありました。…こう言う所に自社の広告文を入れるケースはよくある
話ですが、コレは三池港そのもの宣伝してるんでしょうか?

ココは専用鉄道だから貨物列車三池炭鉱で採れた石炭を運ぶ
専用列車のみだろうし、旅客列車に乗れるのは関係者だけでしょ。
「コレも運んでよ」別の貨物を持って来られたら困るんじゃない?

…しかしイイお天気になりました。自転車で走ってると暑いですな。

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続いてまた駅跡が出てきました。西原と書いて「にしばる」駅か。
と言う字を「はる」「ばる」と読むのは九州によくある地名です。

こちらはコンクリート製のホームなので、遺構がしっかり残ってますね。

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…ココにも駅の解説を表示した看板があります。駅と列車の写真
載ってますが「当時」っていつやねん?まぁ昭和50年代かな?

旅客列車廃止昭和59年の事なので、私の世代では「知識として
知ってるけど実際に見れなかった」物件です。まぁ乗れるのは炭鉱の
関係者のみだと教えられてましたから端から諦めてましたが。

関係者のみ無料で乗れたという事は、切符定期券存在し
なかったのか?コレだけ送電線の下を走ってて、信号列車無線
影響は無かったのか?ココに来て無駄な疑問が増えてきました。

付近には廃線跡の紹介特化した看板もありました。大牟田市側
には無かったから、荒尾市のオリジナルの物でしょう。

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続いて出たきたのがコレまたガーター鉄橋なのですが、頭上高
2.4mだそうです。…ソレはイイとして「これは世界遺産です注意
して通行してください。」とか無駄に緊張感を煽ってませんかね?

奈良にも世界遺産多々あるものの、車が衝突する危険性のある
状況ってソレほど多くナイもんで、珍しいケースだなと思いました。

…例えば左のトラック(トヨエース)全高は約1.8mです。平ボディ
だから大丈夫ですがアルミバンだとぶつかりますな。普通の高架橋
と違って、世界遺産にぶつける罪は重いんでしょうか?

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暫く行くと廃線跡パイパス道路に転用された区間になりました。
ココから先は線路の遺構全く見られないようなので、廃線跡巡り
としてはココまでにしておきましょう。

ココから先廃線跡港の直前北へ曲がっており、終点の三池港
福岡県大牟田市になります。

と言う事で以前から一度見てみたかった三池炭鉱専用鉄道跡地
を、補完的にではありますが走破する事が出来ました。…猫ヨシヨシ
より記事数が稼げたかも知れません。

予定通り概ね正午にはホテルに戻り、自転車を返す事が出来ました。

フェリーに乗るまであと半日ありますから、もぅ1箇所ぐらいは見に
行けそうです。取り敢えずは福岡市方向へ戻る事にしましょう。

→次回に続く



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No.725 鉄道廃線跡を探る

三池炭鉱専用鉄道跡を探る ⑥

2021/03/24(Wed)

さて三池炭鉱専用鉄道跡地を探る旅ですが、廃線跡が部分的に
公開されてる区間に来ましたので、自転車を置いて少し歩いてみる
事にしましたクラ駅長です。

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入口から400mほど進んだ地点に、対向式ホーム駅跡らしき物が
ありました。…ココは元から複線ですから、大抵の駅こんな感じ
だったと思われます。

ホームの本体廃レールを組んで造った物であり、上部の床全て
無くなってる所からすると木製の板が貼ってあったのでしょう。
…脇にある勾配票廃レールを加工したような物です。

この区間が開通したのは明治期の話ですが、旅客列車が走ってた
のは昭和20年代から同59年までの事だそうです。

電車存在せず電気機関車2両程度の客車を牽引する感じ
なのですが、その客車旧国電の付随車みたいなスタイルをしてる
と言う、稀有な外見の列車だったようですな。

ネット検索すれば当時の画像は色々と出てきます。更に興味のある
方は「西部警察」北九州ロケの回のDVDも見て下さい。

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ホーム跡に明らかにレプリカ駅名票が立ってました。
駅の入口は来た方向と反対(大牟田)側にあるようなので見に行くと
僅かながら床板コンクリート製の階段などが残ってました。

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そして妙見駅に関する解説の看板が設置されています。
この付近には三池炭鉱関連の社宅なども多くあったようで、旅客列車
利用者数多かったようです(但し乗れるのは関係者のみ)。

現役当時の資料として、昭和52年の物だと言う発車時刻表の写真
載ってました。これはカナリ貴重な資料かも知れません。

平日は概ね1時間に1往復の運転で最終が0時過ぎ最盛期の炭鉱
なんて確実に24時間操業してた筈であり、通勤列車としてソレだけの
需要があったと言うのに驚かされます

…その代わり休日朝のラッシュが終わったら、日中2時間毎
ノンビリ走って夕方には終わり両極端なダイヤですね。

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なかなかに興味深い物が見れました。では更に西三池港の方向へ
進みましょう。

この辺りから線路は送電線の鉄塔の股の下を通ってたようです。

この風景ずっと見たかったと言うか最も三池炭鉱鉄道らしい」
風景だと思うんですよ。雑誌などで同路線が紹介される時、大抵は
こんな感じの所を走ってる写真が載ってたものです。

そしてまた勾配を登って築堤の上を走る格好になります。

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この付近は住宅地新しい商業施設などが廃線跡すぐ両側まで
迫ってますので、また道路を迂回して鹿児島本線踏切に出ました。

踏切上に立って熊本方向を見ると、オーバークロスしてるのが三池
炭鉱鉄道廃線跡、その先が荒尾駅です。一時期はココの立体交差
を繋ぐ短絡線も存在したようですね。

何だカンだと結構な距離を走ってきました。まもなく三池港へ出る
と思われますので、お昼までには何とか終わりそうですよ。

→次回に続く



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No.724 鉄道廃線跡を探る