新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

三池炭鉱専用鉄道跡を探る ⑤

2021/03/23(Tue)

さて三池炭鉱専用鉄道廃線跡を巡る旅ですが、この付近に幾つか
存在した炭鉱の1つである万田坑跡地に来ておりますクラ駅長です。

てか今朝まで寒さはドコへやら?と言う感じで無駄にイイお天気
なってきました。両極端困ります

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 …三池炭鉱世界遺産の登録されたと言う事で、ココにも目立つ
看板がありますし、万田炭鉱館と言う資料館もあるようです。
今回は廃線跡主目的なので割愛します。入場無料だそうですよ。

北海道夕張などから来る何となくのイメージですが、炭坑と言う
物はもっと内陸部標高が高い所にあるもんだと思ってたんです。
…しかしココは港から近い感じだし、色んなケースがあるのだな。

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元々は炭鉱自体やソレに付随する施設が並んでた敷地でしょうが、
現在はビジターセンター土産物店などがありました。

熊本くまモン福岡県まで出しゃばってるのかと思ったら、いつの
間にか県境を越えてたようで、ココは熊本県荒尾市です。

山脈などで変わる県境ではなく隣町みたいな所が隣県なのね。
てか大牟田福岡県荒尾熊本県って、今回改めて知りましたわ。
鹿児島本線双方の行先が存在するのが不思議だったんですよ。

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中庭には炭坑内で使われてたと思われる「バケットローダー」なる
機械が置かれています。…一々反応する事もナイと思うんですが、
線路に載ってるもんで一応は鉄道絡みなのかなと。

更に奥に万田坑レンガ造りの建物が保存されてました。
こちらはビジターセンターで申し込むと、案内人の方内部を説明
して
くれるツアーがあるようです(こちらは有料)。

また完全に廃墟になってますが、大きな事務所ホールらしき施設
も残っています。カナリ大きな会社だった事が伺えました。

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ともあれ私は先へ進みます。またしばらく行くと、廃線跡降りれる
階段が造られた地点があり、案内看板が立ってました。一部の区間
フリーの見学コースにしてあるようです。

廃線跡ドノように扱うかはソノ自治体によって分かれる場合が多く、
今回の出発点大牟田市では敷地内への立ち入りに関して積極的
ではなかったようなので、荒尾市の方が充実してる感じでしょうか?

少し戻る感じになりますが駅跡も存在してるようです。

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「歩行者のみ」と書いてあるので自転車はココに置いて歩きます
先程から気になってた線路添沿いの配管は「液化ブタン輸送導管
埋設地」と書いてあります。

…要するにプロパンガス等と同じ液化石油ガスの一種ですが、確か
石油をや石炭を生成する過程で副産物として出来る物だった筈です
(だから安い)。

配管自体が外れてる箇所もあるので現在は使われてナイようですが
「焚火をしないで下さい。」と言うのが矢鱈と具体的ですね。

では廃線跡を少し戻って妙見と言う駅を見に行く事にします。

→次回に続く



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No.723 鉄道廃線跡を探る

三池炭鉱専用鉄道を探る跡 ④

2021/03/22(Mon)

さて三池炭鉱専用鉄道跡地を探る旅す。
廃線跡保存されてる区間に入って少し行った所にあるのが宮原抗
(みやのはらこう)と言う炭坑の跡地です。

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大きな櫓状の構造物と古いレンガ造りの建物が保存されています。
私は炭鉱の設備には疎いので、何をどうするための設備か知らない
んですが、見学も出来るようなので興味のある方はどうぞ。

世界文化遺産に指定されたと言う事で、観光地としての展開が
計画されてるのか大きな駐車場が作られていました。
まぁ謎のウイルス自粛期間では観光客少ないでしょうが。

そしてゆるキャラがココにも。地元の子供さん発案のようですね。
…ソレより駐車場にあるトイレの方が気になりましたクラ駅長です。

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よくある四角い公衆トイレの上に、専用線で使われたいた電気機関車
をデザインした構造物が乗っかってます。遠目に見ると「本物か?」
言うぐらいの出来なんですが、本物に比べて幅が大きすぎますわな。

周囲をよく観察してみたんですが、キャブの部分展望台になってる
とかではなく単なる飾りのようで。上る手段見当たりません

しかしヘッドライトはそのまま駐車場の夜間照明になるようです。

パンタグラフリアルだなと思ったら、コレだけは本物なんですね。
但し同機種の電機機関車ではなくJR九州から貰って来た103系
物を流用してあるそうな。

廃線跡巡りの途中で、こう言うスポットに当たるのが一番楽しいです。
炭坑の跡地時間節約のためにスルーして、更に進んで行きましょう。

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暫く行くと諏訪川と言う川を渡る区間に鉄橋が残ってました。

明治期開通時からあるとらしいレンガ造りの橋脚の鉄橋ですが、
大牟田市「景観重要建造物」なるものに指定されており、文化財
化してるようです。

鉄橋には何かの配管も通ってますが、コレは後で明らかになります。

廃線跡如何に活用するかはソノ自治体によって扱いが分かれる
であり、大牟田市でも文化財として保存する方向性のようですね。

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鉄橋下から見てみると、やはり複線用の構造ではあるものの、片方
だけ塗装がキレイに直してあるのが分かりました。…恐らく末期には
輸送量減って単線で運用されてたのかも知れません。

…そして鉄橋を渡り終えた対岸道路は少し離れた橋へ迂回する)に
行ってみたら階段築堤の上に上がれるようなってました。
つまり入っても構わないって事?コレは意外な展開です。

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歩きやすいようにと言う事か、ゴム製のマットが敷いてあります。
しかし自転車でも大丈夫なのか?…ぃゃ、それならスロープなども整備
されてる筈であり、ココは「歩行者専用なのだろう」と判断しました。

廃線跡近い道路を通って行けば迷う事もナイので、そのまま走って
行くと、また炭坑跡が出てきました。万田坑ですね。

この付近に同じ万田と言う名前のがあった事になるんですが、現状
ではよく分かりませんでした。万田坑自体は線路の反対側になるよう
なので、また少し迂回して見に行く事にしましょう。

→次回に続く



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No.722 鉄道廃線跡を探る

三池炭鉱専用鉄道跡を探る ③

2021/03/21(Sun)

さて三池炭鉱専用鉄道廃線跡ですが、末期に三井化学大牟田
工場専用線となっていた区間を過ぎ、本格的廃線跡始まる
地点に来ておりますクラ駅長です。

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Googleの航空写真で見ても、大牟田工場の敷地の一番奥から道路
を挟んだ地点には建設会社と思われる別の施設があります。

右の画像にも資材を置いてある倉庫が見えますが、上から見ると
コレが完全に線路と同じ形をしてるんですよ。恐らく炭鉱鉄道として
の用途が終わった以降に、切り売りされてしまったのでしょう。

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この建設会社の土地が終わると、廃線跡は完全に林の中隠れて
しまいました。

平行して通る道路との間に用水路があり、橋がナイから向こう側へ
は行けないんですが木々の隙間からレールが残ってるのが見えます。

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そのを抜けるとまた道路を挟み、ココから廃線跡保存されてる
区間になります。

林の中フェンスで仕切られてるので中に入る事出来ませんが
また隙間からカメラを向けてみると、複線用の用地が確保されてて
片方だけレールが残ってるのが確認出来ます。

近くには曲線票と思われる標識が立ってますが、コレは古いレール
数字を書き込んだ物ですね。

…しかしこの規模の専用線複線運転してたと言うのが意外です。
ソレだけ列車(恐らくは貨物)の本数が多かった事になり、当時の
石炭産業の隆盛が伺える遺構でした。

三池炭鉱世界遺産の認定を受けたと言う事で、それを利用した
町興しが計画されてるのかも知れません。大きな看板があります。

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すぐ先に「宮原抗」と言う炭鉱があった事を示す標識があります。
この先に施設の一部保存されてるようですね。

いよいよ廃線跡が本格的に保存されてる区間に入ってきました。
航空写真で見ても現状はよく分かるので探すのは楽でしたが、それ
だけでは用途が分からないんですよ。

廃線跡遊歩道に活用するケースは今までも多く見てきましたが、
ココはロープで仕切ってあるので一応は立入禁止のようです。

複線用の用地が確保されてるうち、ココも片方にだけ枕木が残って
ますが、コンクリート製比較的新しい物です。…はイイとしても
ジョギングで走るには少し邪魔かも知れません。

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要は史跡として保存されてる感じなので、犬の散歩とかジョギング
に使われてる一般的な遊歩道のイメージとは違うようでした。

付近にあった境界杭には「史跡境界/文部科学省」と書いてありました。
じゃあココは国有地なのか?

立入禁止なので(地面の形状からも)自転車で走る事は無理ですが
平行する道路が通っており、暫くコノ廃線跡に沿って走ります。

→次回に続く



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No.721 鉄道廃線跡を探る