新・駅長日誌Ⅱ

さて新たな報告です。世間の盆休み前の平日、やはり人が少なそうな
間隙を突いて、また中距離程度の地域にある駅ノートを描きに行く事を
思いつき、実行してきましたクラ駅長です。



今回は山陰本線の鎧と餘部です。…何れも兵庫県内なので３回は描き
たい地域なのですが、前回の訪問からそろそろ１年近く経ちましたので、
頃合いもイイかなと思いました。

まだセドリックのエアコンが壊れたまま（修理には出してるが混んでる
らしい）の時期だったので、鉄道利用です。まぁ自慢する事ではナイか。
しかし「全部車で回ってるだろ？」と思われてるフシがあるのは事実。

特急「こうのとり」と普通列車を乗り継いで、午前中一杯が移動でした。



いつ来てもノンビリした雰囲気の無人駅ですね。
国鉄時代の比較的早い時期に無人化されたようですが、待合室は
近年になって造られたであろうコンクリート製の物が建っています。

…今日はココ１箇所だけで香住の町へ戻って一泊し、翌日に餘部
へ行く予定にしています。

この区間を走る普通列車の中で、何故か何駅か通過してしまう列車
（快速）が何本か設定されており、鎧駅もソレに含まれるので鉄道で
２箇所同時にはハードルが高いのですよ。



駅ノートは地元の自治会が設置した物のようです。バックナンバーが
恐らく全て、単語カード用みたいなリングで綴じてありますな。

絵師さんの作品は新規の物は２点だけ確認出来ました。…人の事は
言えませんが、長くやってる人は概ね「いつもの感じ」になるようです。

所でこの駅は、現在は駅舎側の線路だけが残る棒線ホームの駅に
なってるんですが、反対側のホームからの眺めがイイので、そっちへ
通じる地下道が残されています。

地元の人が海側から出入りするのにも必要なのでしょう。
…今回はソノ海側の斜面に、昔のインクライン（ケーブルカーの一種）
が残されてると聞きましたので、ソレを見に行く事にしました。

地下道を出て線路沿いに香住方向へ少し歩き、坂を下ります。



ホーム跡からでも見える漁港の風景が、鎧駅の見所の１つになってる
ワケですが、坂道を降りて行くと割と短距離で到着するようです。

現在はソノ坂道が横切る格好で、上下にコンクリート製の構造物が
見えました。草や崩土で埋まってるので、全体像が良く分からない
のですが、コレの事でしょう。

漁港に上がった海産物を、斜面の上にある駅まで上げて、貨物列車
で積み出すのに使われていたとの事です。

廃止時期は不明ですが、同駅の貨物の取り扱いが廃止されたのが
昭和45年の事なので、使用はソレ以前の話だと思われます。



…斜面の上、ホーム跡の脇にある小さな倉庫状の建造物は、現在は
そのまま倉庫のようですが、位置関係からするとインクラインの滑車
などが入ってた物と言う事になりますか。今まで知らずに見てました。

と言う事で、先程撮ってきた画像をそのまま写して絵にしました。
実の所、現地へ来るまで何を描くか決まってなかったので、Wikipedia
を見直してインクラインの存在を発見した時は嬉しかったですよ。

お昼過ぎから夕方まで鎧駅に居て、そろそろヒグラシが鳴き始めた頃の
普通列車で香住まで戻りました。当日はココで一泊の予定です。

※→次回に続く

---

※コメント・感想は→こちらまでお願い致します。