新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

根来SL公園 ②

2023/09/06(Wed)

そんな感じで、和歌山県岩出市赤井工作所と言う会社の敷地内に
ある、根来SL公園と言う保存施設にやって来ましたクラ駅長です。

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ココに保存されてる機関車は、D51型の930号機です。

…言わずと知れた日本最多両数ベストセラー機関車ですが、
1115両(番号としては1161番まで)製造されたうちの930号機なので、
カナリ後半の個体でしょう。

貨物機なのでボイラーを大きくして出力を高くするため、車両限界
に対して目一杯のサイズに設計されたと聞いた事がありますが、
私は他の機関車よりデザイン的なバランスが良い形だと思ってます。

区名札「岩」とあるのは、御当地の岩出市に因んだ物でしょうか?
現実には北海道岩見沢機関区を示す物ですが、同機関車は一貫
して本州内で使われており、岩見沢に所属した経験はナイようです。

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その辺りも含めた解説を書いた看板がありました。

昭和18年の製造で、最終的に紀勢本線(紀伊田辺機関区)で現役
を終えた縁から海南市内で保存されてたのが、平成15年現在の
場所に移設されたようです。

京奈和道は昔からよく通りますが、全く気が付きませんでした。

制作費32,394,045円と書いてあります。…コレまた今まで考えた
事なかったんですが、当時の金額で3,200万円なんでしょうか?

貨幣価値の計算方法も色々でしょうが、戦時中異常なインフレ
だったとしても、単純計算で1,000倍程度の数値らしいので(1円が
1,000円)、だとしたら320億円?…流石にソコまで高くナイでしょう。

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…話を機関車本体に戻しますが、静態保存機ながらキレイに整備
されており、保存会の皆さんの努力が伺えます。

ナンバープレート4面とも残ってるし、欠損しがち後部の灯具類
もありました。…そして左にズレた所「999」と言う銀河鉄道みたい
ヘッドマークが付いてます。

基本的には貨物機なので、中央ヘッドマーク用のステイ存在
しないのでしょう。…コレは後退運転の時にテールランプを掲げる
ための物だと思われます。

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給水温め器頭の上にあるのが、後期型の特徴でしょう。
また集煙装置重油タンクなども装備されています。…この辺りは
戦後の改造による物でしょうか?

足回り注油されており、実際に可動出来そうな勢いですね。
最近静態保存の機関車を走れるように復活させるケースが多い
ようなので、この個体なんかも充分に使えそうな気がしますよ。

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敷地のに、何故か踏切名を書いた看板が多くありました。
…まぁ部品即売会などで売ってそうな気もしますが、コレばっかり
集めてある環境と言うのも珍しいかも知れません。

そして照明器具かと思ったスイッチの1つに「機関車汽笛」と書いた
テプラが貼ってあるのに気が付きました。

…コレを押したら鳴るんでしょうか?試したい衝動に駆られますが
取り敢えずヤメときましょう

と言う事で紀三井寺のケーブルカーから、和歌山市近辺西国
札所岩出市の保存SLの報告を挟みましたが、再び駅ノート
に戻りましょう。

真夏の暑そうな時期ですが続けて紀勢本線と言う事で、熊野市
尾鷲紀伊長島の3駅ですね。あ、ついでの事に西国1番札所
那智山(青岸渡寺)にも行けるでしょうか。




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No.1620 鉄道保存施設を探る

根来SL公園 ①

2023/09/05(Tue)

さて和歌山県北部日帰り旅です。西国札所第2番霊場となる
粉河寺に参拝した後、以前から気になってた保存SLを探るべく、
根来SL公園と言う保存施設にやって来ましたクラ駅長です。

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京奈和自動車道岩出根来インターから近い所です。…根来
言う所は、付近にある根来寺戦国時代に抱えていた僧兵集団
有名ですが、現在の行政区画では岩出市に相当する所です。

各地によくある感じで、公営の公園の中保存機関車があるような
環境かと思ったら、些か状況が違いました

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…どう見ても何かの会社の敷地内なんですよ。赤井工作所と言う
社名のようですが、調べてみると金属加工の会社だそうな。

カナリ広い敷地があり、来客用の駐車場も設けられています。

会社の性格上トラックの出入りが多いので、私のような車1台
ぐらい増えてても目立たないと言う便利な環境でした(何が?)。

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話は前後しますが、一角の保存スペースの隅「保存会詰所」
書かれた小屋(当日は無人)がありました。

鉄道車両の保存会らしく、鉄製の車両銘板が何枚か展示してあり
ますが、よく見たらSLとは特に関係無さそうなのも混じってます。
…まぁイイや。

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改めて会社の敷地外にあった案内を見てみましょう。公開時間
10:00~16:00と区切ってあり、土曜日が休みになっています。

その代わり日曜日には保存会の人による解説や案内があり、許可
される範囲でなら機関車に触れたりする事も可能なようでした。

訪問当日は平日だったので赤井工作所の事務所へ行き、受付の
お姉さんSLを見学したい旨を告げます。

指示に従って名簿住所や氏名を書くと、右のようなパンフレット
とステッカーが貰えました。

…想像するに平日赤井工作所見学者の把握委託されて
おり、同社土日が休みだけど日曜保存会の人が常駐する。
だから土曜が休みと言う事になるのでしょう。

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前置きが長くなりましたが、受付を済ませれば自由に見学しても
イイようです(帰る時の連絡不要)。

ココに保存されてるのは、戦前~戦時中大量生産されたD51型
930号機です。全体的な数が多いだけに、保存車両としても最も
多いと思われる機関車ですね。

7月下旬暑い日でしたが、機関車の車体を覆うより更に大きな
屋根が付いてるので、快適に見学出来そうですよ。

では次回、この保存SLについて具体的に見て行く事にしましょう。

→次回に続く



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No.1619 鉄道保存施設を探る

西国巡礼の旅 ②

2023/09/04(Mon)

そんな感じで急遽始まった西国巡礼の3回目ですが、そもそも最初
に回ったのは大学生の頃でしたクラ駅長です。

車の免許取れた事が嬉しくて色々と走りたい年頃だったから、
関西一円に散っている西国札所がソノ目的地として丁度良かった
と言うか、殆どスタンプラリーの気分でしたが。

今回の2箇寺目は、和歌山県紀の川市粉河寺(こかわでら)です。
第3番札所ですね。

鉄道好きな方ならJR和歌山線普通列車のうち、区間運転
行先として「粉河」と言うのがあるのを見た事があると思いますよ。

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その粉河(駅)から歩いて10分程度の所にあります。ココは紀ノ川
に沿った平野部なので、平地広い寺域を有するお寺です。

入口に建つ朱塗り大門が立派ですね。同寺院の建物は概ね、
江戸時代中期火災に遭った後に再建された物が多いようです。

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何かのお祭りにでも使うのか、左右に巨大なうちわがありますね。

仁王門だから左右に金剛力士像が安置されてるんですが、サイズ
的に「仁王さん用」なのかも知れません。…草鞋を奉納するケース
が多い中では珍しい物でした。

その大門を入り、右方向へ進むと本堂へ通じる参道になっています。
今回は見ませんでしたが、庭園も見事なのだそうな。

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そしてもぅ1つ、大きな門として中門が出てきました。

ココは門の前後左右にある部屋?に、四天王像が祀られています。
手前に居る宝塔を持った多聞天筆と巻物を持った広目天で分かり
ました。…だったら裏手持国天増長天なのでしょう。

四天王像は本来、本尊を祀る須弥壇の四隅を守る感じで立ってる
事が多いんですが、門の前後左右に居る例は初めて見ました

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カナリ大きな本堂ですね。先述の大門中門と共に重要文化財
指定されています。ココでも御詠歌の御朱印を頂きました。

西国札所の御詠歌ってのは、は関西では身内亡くなったら
葬式から四十九日までの間、毎晩家族で唱える習慣があり、私も
中学生の頃、祖母の死に際してやった覚えがあります。

YouTubeにも動画があるので参考に聴いてみたんですが、我が家
でやってたソレは、カナリ適当な節回しだった事が分かりました。

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では今回の札所巡りココまでとし、次の目的地へ向かいましょう。

…ココ最近、何度か京奈和自動車道和歌山方面へ向かってて、
車窓に保存SLらしき物が見えるのが気になってたんですよね。

調べてみると「根来SL公園」と言う保存施設があるようです。折角
なのでココにも寄って帰る事にしましょうか。

→次回に続く



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No.1618 軽トラック運転日報