新・駅長日誌Ⅱ

…台風による特急「サンダーバード」の迂回運転のせいで、早朝から
トラベルミステリーの犯人みたいな気分を体験し、金沢から乗った
北陸新幹線は約１時間で今回のベースとなる糸魚川に到着しました。



糸魚川で降りるのは、大糸線の乗り潰しをやって以来の７年振りに
なりますクラ駅長です。…左は到着直前の車窓風景ですが、カナリ
海に近いんですね。高い建物が少ないから海岸までよく見えました。



同駅は元々が北陸本線と大糸線の乗り換え駅ですが、新幹線が開通
して北陸本線が第三セクターのえちごトキめき鉄道に移管して以来、
ＪＲの在来線は大糸線だけと言う、変な状況になってしまいました。

同駅では南口の事を「アルプス口」、北口を「日本海口」と言います。
…新幹線は南口の方で、まずはココの「糸魚川ジオステーション」に
用事があるのですよ。

近代的な高架駅の前に、レトロな煉瓦造りの構造物がありますが、
コレに関しては後で詳しく説明します。昔の機関庫の一部だそうな。



では室内に入ります。正式には「糸魚川ジオステーション ジオパル」
と言うようですが、長いっすね。

まずは観光案内所と、付近の地質や地形などを紹介するコーナーが
あります。「フォッサマグナ」ってやつ？地溝帯で合ってますかね？
私の興味は別に向いてますので、ココはスルーして先に進みましょう。

…目的はやはり鉄道絡みです。大糸線で活躍したキハ52の保存車が
あるのと、巨大な鉄道模型のジオラマが作られてるそうな。



圧倒的に目立つ配置で気動車が鎮座してますな。
…そしてコレも後で詳しくやりますが、今年の夏から公開されている
トワイライトエクスプレスの実物大模型が手前に見えています。

糸魚川駅は新幹線の駅だけが高架（在来線は地上にある）なので、
車両を横向きに入れるにはギリギリの幅なんですよ。殊にキハ52は
エンジンを強化した分、同系の一般車より１メートル長かった筈です。

…最終的に何色だったのか調べてませんが、国鉄一般色に復元され、
足回りもキレイに塗り直されてます。本職（ＪＲ関係）の仕事でしょう。



資料によると同車…キハ52 156号は、1966年に製造された同形式の
ラストナンバーで、現在はいすみ鉄道に譲渡されているキハ52 125号
とともに大糸線で最後まで走ってたうちの１両だそうです。

先述のように当時の国鉄の標準型だったキハ20のエンジン２基版で、
主として勾配のキツい山岳路線で使われていました。

ではこのキハ52から順に、詳しく見学していく事にしましょう。

※→次回に続く

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さて新たな報告です。
９月初旬の事ですが、駅ノートとしは初の新潟県として糸魚川周辺の
幾つかの駅を回る事にして、鉄道利用で旅してきましたクラ駅長です。



対象となる駅や付近の状況は左のような感じです。
…今回は国鉄（ＪＲ）で言う所の旧北陸本線に点在する幾つかの駅を
中心に回る事にしたんですが、この辺りになると新幹線を使えば車より
早いワケだし、この辺りはダイヤもソレほど薄くありません。

なので特急「サンダーバード」から北陸新幹線に乗り継ぐ行路を作って
切符の類を予約したんですが、前日～当日に来たのが台風10号です。
…カナリ大型だと言われて九州を縦断したアレですよ。

当日の朝にＪＲ西日本のアプリで運転状況を確認した所、北陸新幹線
は平常運転になるも、「サンダーバード」が米原経由になるそうな。

…コレは湖西線が強風でヤバい時に迂回運転として行われる措置で、
意外と珍しくナイと言うか、時々見かけるイメージなのですが、実際に
自分がソレに当たるのは初めての事でした。

情報では敦賀以降で「20分～40分の遅れが見込まれる」とあります。
しかし私が買った切符では金沢の乗り換えが42分なのですよ。
物理的には間に合いそうな気がしますが、何となく心配ですよね。

と言う事で、１本早い列車に変更しました（京都までの近鉄特急も）。
…発売日に「早得」で安く買ったから追加料金になりますが、仕方ない
ですね。旅行そのものが中止にならなくて良かったと思いましょう。



そんな感じで京都から特急「サンダーバード７号」に乗車。
湖西線は通らず東海道本線を米原まで行って、北陸本線に入ります。

営業キロで言うと約20km長くなります。湖西線ってのは元々、ソレを
短絡するために作った路線なのですが、山と琵琶湖に挟まれた所を
高架でぶっ飛ばすから風に弱い。まぁ一長一短ですね。

右が米原経由で走った車窓風景（瀬田の堰・米原駅・余呉湖・近江
塩津の手前）です。気になってた事柄を箇条書きで報告しますと…

・割り込むための「裏ダイヤ」でもあるのか、不具合は感じない。
・湖西線内の停車駅は（堅田・近江今津）は通過扱いとなる。
・米原は運転停車（通過扱い）、運転士さんはココで交代する。

…関係者の皆さんは意外と慣れてるのかも知れません。本来なら
敦賀まで１人で走る所を２人だと人件費は増えるでしょうが。



後学のために知っておきたかったのが「結局ドレだけ遅延するのか？」
ですね。20km長いんだから同じで済むワケがありません。

その結果、敦賀到着で20分の遅延（9:36の所を9:56）でした。
やはり「ある程度慣れてる」からの数字でしょう。20km増えて20分なら
表定速度は60km/hであり、遅れてるイメージではありません。

そんな感じで結果的には金沢に17分遅れで到着しました。
慌ててて自分を撮るのを忘れましたが、30分以上の余裕で北陸新幹線
「はくたか562号」に乗り換える事が出来ます。

…「東京」と言う行先が何となく不思議ですが、暫く用事はナイぞ。

基本的に糸魚川には長野以北が各駅停車になる「はくたか」しか
停まらないので、およそ１時間に１本の間隔なのですよ。
…だからココを遅らせたくなくて、出発を早めたワケですが。



お昼時なので昼食に駅弁を買って行こうと考えたのですが、新幹線
ホームの売り場は謎のウイルスの影響で閉まったままです。仕方が
ナイので改札を出た所（同駅ではココしか扱ってない）まで行きました。



と言う事で無事に「北前廻船丼」と言う商品を購入出来ました。
カニ・イクラ・ウニが載った豪華な海鮮丼です。付属の箸が引っ張って
伸ばすタイプなのがイマイチですが、容器に合わせた結果なのでしょう。

所で元々乗る予定だった「サンダーバード９号」はどぅなったでしょう？
列車位置確認のアプリでは金沢到着の直前で33分遅れのようです。
「20分～40分」と余裕を持たせてあるうちの大半を使ってますね。

…コレだと乗り換え時間は９分か。不可能ではナイけど忙しいですね。
少なくとも改札外の駅弁屋へは行けないでしょう。

結果的に、更に後の「しらさぎ３号」の接続を取って「はくたか562号」は
５分遅れで金沢を出発しました。…こう言うのはアリなんだな。

早朝から色々と頭を使わされ、精神的に疲れましたが、時々使うルート
の話なので、今後の参考になるイイ経験が出来ましたよ。

※→次回に続く

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さて紀勢本線の駅ノートですが、今シリーズ３駅目となる紀伊長島駅
にやって来ましたクラ駅長です。

前日は尾鷲市で一泊して、約25kmを走ってきたワケですが、尾鷲の
ホテルは「Go to キャンペーン」に参加しておらず、宿泊料金の割引は
はありませんでした。

…アレは事業者（宿泊施設や旅行業者）が参加登録をした所を使った
場合にのみ適応されるんですが、敢えて参加しないってのはドノような
意図なのでしょう？まぁ元々ソレほど高くナイので構いませんが。



紀伊長島駅は三重県北牟婁（きたむろ）郡紀北町と言う所にあります。
…イメージとして「紀伊国＝和歌山県」な印象が強い所ですが、実は
ソレとは完全に一致せず、結構な広範囲に渡るようですね。

この北牟婁郡までが旧紀伊国であり、東隣の度会（わたらい）郡からが
旧伊勢国になるんですよ。「紀北町」と言う地名は「紀州の北端」と言う
意味でしょうが、緯度としては海南市辺りとほぼ同じですね。

例によって一般的な大きさの中間駅です。昨日回った２駅と違うのは、
駅舎の正面が山側を向いてる（海を背にしてる）事ぐらいでしょうか？



…駅舎内の構造も、よくある地方都市の中規模の駅の感じですが、
自動券売機の類がありません。切符は全てみどりの窓口で手売り
してるようで、後で買った入場券もマルス券で出てきました。

それと何故かスズムシが飼われてました。そろそろ秋に近い季節に
入ってた事もあり、ソレなりにイイ声で鳴いています。気分的な事かも
知れませんが、涼しくなってイイもんですね。



こちらも２面３線の駅ですが、過去には乗務区が置かれた運行上の
要衝であり、３番線の背後には側線が何本かあります。当時の名残り
なのか、時刻表を見ると30分近く停車する普通列車がありますな。

当日は概ね午前中に滞在してたんですが、特急「ワイドビュー南紀」
の１号と４号がココで交換するダイヤになってます。…４両編成同士
では停車位置にズレがありますが、写真は押さえておきましょう。



夜間停泊があるので、乗務員さんの宿泊所などもあります。

駅前はに幾つか商店があります。当日は時間的に早かったんですが、
お寿司屋さんではさんまや牡蠣の寿司を扱ってる他、向かいの牛乳店
では当地（隣の大紀町）の名物である大内山牛乳が買えます。

…乗り鉄で30分停まる普通列車に当たったような場合、途中下車して
買い物するのも面白いかも知れません。

駅ノートは熊野市・尾鷲と同じく「たびノート」と言う題名で、説明書き
の文章は尾鷲駅の物とほぼ同一の内容です。…絵師さんの作品、
ゆっくまーシールは、こちらも当日時点では共に未踏の状態でした。



ネタを探して観光用の案内看板を見てたら、ココにも漁港や魚市場が
ある事が分かりました。また定期的に観光客向けの朝市も開かれてる
ようで、コレにしておきましょう。

…猫を魚市場へ連れて行ったら、間違いなくこんな感じでしょう。
普段はクールなぱのも今回は興奮気味な感じにしてあります。

ＪＲの主要駅が公式に置く駅ノートと言うのは珍しい物であり、しかも
今回回った３駅では駅員さんが一々返信コメントを付けると言う凝った
話になっています。

画像では記録してませんが、私も今回は空欄や隣のページに「奈良
から駅ノートを描きに来た」と言う旨の事を書いてきました。
…見てナイけど何らかの返信が付いてる事でしょう。

そろそろ涼しくなってきて、空調のナイ所で絵を描いてても苦痛では
なくなってきました。次回は少し遠めに設定して、夏前から計画してた
新潟県の糸魚川周辺へ出掛けた時の報告です。

駅ノートとしては初の新潟県になりますが、どんな事になりますやら？
適当にお楽しみに。

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