新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

駅ノート かだ⑤

2023/06/08(Thu)

そんな感じで日は改まりますが、和歌山周辺駅ノート5巡目
を回っておりますクラ駅長です。

今回は5月中旬の土曜日に、南海電鉄加太線終点となる加太
(かだ)と、JR和歌山線船戸の2箇所を、日帰りで回ってきました。

…ココは「かだ」と読みますが、同じ漢字表記「かぶと」と言う駅
三重県にあり、ココにも駅ノートが設置されてますので、区別
ために私は双方ともひらがな表記でタイトルを付けています。

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加太南海電鉄本線和歌山市(厳密には隣の紀ノ川)から分岐
して、淡島神社海水浴場戦時中の砲台跡などがある加太まで
を結ぶローカル線の終着駅です。

何年か前から同路線には「加太さかな線」と言う愛称が付き、観光
誘致の一環として「めでたいでんしゃ」と言う簡易的な観光列車
走るようになりました。

…コレがいつの間にやら4編成に増えてまして、土日などは普通の
車両が来る方が珍しい状況になりつつあります。

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明治45年の開業だと言う事で、恐らくは当時から残っている木造の
洋風建築な駅舎の駅です。…上記の観光プロジェクトによって主に
をデザインしたオリジナルの装飾が目立つようになりました。

…そしてまたアニメコラボですね。

「サマータイムレンダ」と言う作品だそうですが知らなかったので
調べてみると、作品の舞台となる離島が御当地の友ヶ島(実際には
無人島)をモデルに描かれてるのだそうです。

てかキャラクター本人が「アニメ観光大使」のタスキを掛けてるとか
最初から狙いすぎな気がせんでもありません。

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有人駅なので入場券を購入して、駅構内も見てみましょう。
…当日は土曜日でしたが早朝であり、連休の直後と言う事もある
のか比較的空いてる感じがしました。

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入線してるのは「めでたいでんしゃ」のうち子供キャラ「なな」で、
同シリーズでは3代目と言う事になりますか。

駅ノートは先述の観光プロジェクトで設置された、公式の物です。

以前は同路線途中駅などにもあったんですが、現存するのは
ココだけになってしまいました。…途中駅単なる住宅地である
場合も多いから、需要はソレほど無く荒れるだけだったようですね。

観光地なので進みが早く、今回の物も更新されて数ページしか
使われておらず、絵師さんの作品などは確認出来ませんでした。

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さて今回は、久し振りに観光キャンペーンのポスターを見掛けた
気がしたので、初心に返って再現してみました。…初めて来た時、
今より拙い絵で描いたんですよ。

このポスターはキャンペーン開始当時、地元の人たち同路線
駅員さん同じ前掛けをして同じポーズを取るシリーズが幾つか
作られた物です。

で調べてみると、当時(7年前)小学2年生だったモデルの子供
たち中学校の卒業記念として、再集合して同じ場所で同じ構図
の写真を撮ったと言うネット記事が出てきました。

※参考→https://rokaru.jp/news/60321/

…そんな経緯があって、このポスター久し振りに掲出されたの
かも知れません。知らずにのろの台詞に入れた「初心に返る」
奇しくも意味を持ってしまいましたね。

では例によってもう少し駅とソノ周辺を見てから、次の目的地
向かう事にしましょう。

→次回に続く



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No.1530 駅ノートの記録

古い写真集を買いました

2023/06/07(Wed)

今更な話なんですが、ヤフオクと言う所はホントに何でも売ってる
もんでして、色々と検索してるうちに懐かしい写真集を見付けたので
即決で買ってしまいましたクラ駅長です。

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「ヤマケイのレールシリーズ」と言うB5判の物で、文章よりも大きな
カラー写真がメイン写真集です。…撮影者は当時から鉄道写真
大家だった廣田尚敬氏ですね。

他に何があるのか全て把握してるワケではありませんが、このうち
国鉄急行列車を扱った物が2冊ありました。西日本編東日本編
に分けられており、何れも昭和55年の発行です。

…ちなみに当時は国鉄なので、この「西日本」「東日本」は現在の
JRのソレではなく日本列島を概ね東経138度線で割った区分です。

まだ新幹線東海道と山陽しかナイ時代の事であり、当時の国鉄
には特急より格下「急行」カナリの本数で存在しました。

時代的な推移もあり、全てを網羅してるワケでもナイんでしょうが、
当時の急行列車約90本ずつ、五十音順に紹介されています。

…私は当時、これの「西日本編」持ってたんですよ。しかしいつの
間にやら散逸してしまったのと「東日本編」見た事がなかったので、
懐かしくて即決で買う羽目になりました。

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左は本の巻末に載ってる各列車の
ヘッドマークやサボの図録です。

当時は「全員プレゼント」みたいな
企画があり、応募するとコレと同じ
デザインのシールが貰えたように
覚えています。

…流石に付いて来ないか。

そんな感じで今回は、その「西日本編」の中から自分に近い天王寺
鉄道管理局内を走ってた急行列車を紹介する事にしましょう。

参考文献として、当時に近い昭和54年3月の時刻表を使います。
…これまた以後のネタとして別でも使えそうなので買ってみました。


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まず名古屋~奈良「かすが」
ですね。コレはJR移管後も意外
最近まで残ってたワケですが、
当時から影の薄い存在と言うか、
自由席のみ2~3両編成です。

…写真の「かすが3号」名古屋
で、亀山まで紀伊勝浦行きの
「紀州3号」に併結されて走ります。

当時の時刻表を見るに下り3本上り4本の運転だから、意外と
奈良からも使いやすかったようですね。

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続いてが「きのくに」。コレは基本的に天王寺~新宮の運転で、特急
「くろしお」補完列車に相当します。

運転本数も下り13本上り14本と全国的に見ても多いものでしたが、
国鉄末期「くろしお」格上げする格好で無くなってしまいました。

一部に南海難波発の、同社からの乗り入れ車両南海キハ55型
併結してた事でも知られれています。

右が「くまの」「紀州」併結列車ですね。恐らくは同じタイミング
同じ列車の前と後ろを撮った物でしょう。

「くまの」1往復のみの存在ですが、京都から草津亀山経由で
紀勢本線の東側を回って紀伊勝浦までと言う、今から考えると無駄
にトリッキーな走り方をします。…全区間を通して乗る人って居た
でしょうか?

「紀州」名古屋~紀伊勝浦3往復ですが、亀山経由伊勢線
経由があったり写真のように荷物車を連結する物があったり。

また名古屋発の最終となる5号夜行だったり、一部の区間で
の急行を併結したり…全てを覚えるのが困難なほど複雑ですな。

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「志摩」京都から草津亀山経由で鳥羽までの1往復です。
区間だけ見ると近鉄の京伊特急に近いんですが、シェアの割合
どの程度だったのか気になりますね。

「しらはま」も妙にトリッキーと言うか、京都から奈良線桜井線
和歌山線経由で白浜までの1往復と、帰りは奈良から関西本線
入って名古屋へ行く物が片道1本のみ。…数が合いませんけど?

ちなみに京都から奈良線桜井線和歌山線経由の急行は、後に
「紀ノ川」1往復となり、紀勢本線の西側から急行消滅するん
ですが、この時点では列車名としては存在していません

「はまゆう」伊勢南紀方面を結ぶ系統で、下り1本上り2本
の運転だと書いてあります。…また数が合わないじゃん。

てか最初の「かすが」「きのくに」の時点でだし。全部が使い回し
可能キハ58系だから、恐らくは普通や快速などの他の運用も
混ぜて何日か周期で全体的に回る運用が組まれてたのでしょう。

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「平安」名古屋から亀山柘植草津経由で京都までの1往復
コレで草津線を通る急行合計3往復と言う事になりますか。

こちらの方が近世以前「東海道」近く米原経由の東海道
より9kmほど短かいそうな。

急行列車ってのは下りの目的地を基準に名前を付ける場合
が多く、「平安」下りの名古屋発午前中なので「かすが」
共に「名古屋局持ち」の列車だと言う事が分かります。

最後に忘れてはイカンのが、天王寺~名古屋紀伊半島を一周
する格好で走る夜行列車「はやたま」ですね。…普通列車ですが
愛称があって、寝台車も連結されていました。

元は「南紀」と言う列車名だったのが、53.10(ゴオサントオ)の改正
特急の運転系統新宮で分け、西「くろしお」「南紀」
した時に名前を盗られてしまったんです。


当時の私小学校低学年であり、世代的には被ってるものの自由
に旅行が出来る歳では無かったので、知識でしか知らなかった
列車ばかりなのですよ。

…今更叶う夢ではナイので、せめて模型で再現出来ればと思い、
編成の参考になるかなと買ってみました。…てかコレだけでも調べて
書くのにカナリ時間が掛かって疲れましたが。

タイムマシンがあれば、まずこの時代から探ってみたい所ですね。




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No.1529 乗り鉄タイムトラベル

紀伊神谷⑤ おまけネタ

2023/06/06(Tue)

そんな感じで南海高野線紀伊神谷駅ノートですが、続けて
同駅に関する「おまけネタ」を紹介しておきますクラ駅長です。

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何だカンだとココに来るのも5回目なんですが、車で来ると色々と
視点も変わるので、意外な発見があったりします。

今回は駅舎の正面に向かって左側微妙な山道を見つけたので、
ココを歩いてみました。自動車が通れる道路とは反対方向です。

ドコまで行けるのかは不明ですが、取り敢えず少し高い位置から
ホームが見える所へ出ました。…カーブの途中島式ホーム
ある駅の構造がよく分かります。

手前極楽橋方向の下り線だから、下り列車を撮るのに良さそう
な構図ですね。

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それとは別に橋本方向踏切から、双方向ともイイ角度撮り鉄
する事が出来るようです。

日中は概ね2両編成普通列車が多い印象ですが、同線橋本
以南山岳路線なので、オールMの17m車が使われています。

…左の一般塗装2000系、右の赤いの増備車の2300系なん
ですが、これらの車両も「ズームカー」に分類されると言う話を
初めて知りました

初代の「ズームカー」が登場した昭和30年代当時、関西の大手
私鉄では高性能の新型電車「○○カー」と言う愛称を付けるの
のが流行ったんですよ。

…だから現代の感覚では些か古めかしく感じてしまうと言うか、
その当時の車両のみを指す愛称だと思ってました。

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同地点で撮れたもぅ1形式が、30000系特急「こうや号」ですね。

先代「デラックスズームカー」が登場から20年以上経って経年
劣化した事から、1983年にデビューした車両ですが、いつの間に
やらソレを上回る40年使われ続ける羽目になりました。

昨年5月車庫内での脱線事故によって1編成修理のため休車
となり、「こうや号」も運転本数が減らされてたんですが、今年
ゴールデンウイークから通常運転に戻ったそうな。

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そんな感じで帰路です。橋本からココまで通ってきた県道の途中
に、昔ながらドライブインがあるのを見つけて寄る事にしました。

「かじかドライブイン」と言いまして、崖の壁面カジカガエル
オブジェが張り付いてるのが目印です。今時このセンスはない
言うか、カエル尻から何か噴射してるようにも見えますな。

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いかにも「昭和のドライブイン」
であり、食堂も併設されてる他
御当地名物柿の葉寿司
おでんも売られています。

…しかし昼食時過ぎてて食堂
営業してるのやら閉まってる
のやら不明な状態だったので、
軽く草餅と缶コーヒーで済ませる
事にしました。

てか私はおでん酒類ナシおやつ代わりに食える人の気持ちが
分からないと言うか、どう考えても酒のアテでありドライブの休憩
には不向きな料理だと思うんですよ。

取り敢えず次回紀伊神谷へ行く時は、昼前ぐらいに通れるように
調整して食堂を探ってみる事にしましょう。…Googleのレビュー
読むに意外と高評価なのです。

と言う事で次回、自宅ネタを1件挟んで和歌山県の続きです。
南海加太線加太(かだ)JR和歌山線船戸なら、まだ比較的
近いので日帰りでも可能でしょう。

→次回に続く



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No.1528 駅長が見た風景