新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

福知山線の旧線区間を探る ⑦

2020/09/08(Tue)

さて福知山線旧線区間です。…武庫川第二橋梁を渡ると、すぐに
次のトンネル長尾山第一トンネルに入ります。

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こちらもレトロな雰囲気を残す、石と煉瓦で積まれたトンネルですね。

ポータル部分に古い標識が残ってるのが見えたので、読んでみようと
近付いたら、立派なヘビが居ました。私は爬虫類に関する知識がナイ
ので帰って調べたら、ニホンマムシ!?一般的な毒蛇じゃないですか。

ヨシヨシしなくて良かったわ。ちなみに奥手に見える標識によると
このトンネルは306.4mの長さである事が分かります。…他のトンネル
にも同様の物が付いてた筈ですが、残しといてくれたらイイのに。

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トンネルを抜けて暫く行くと、山側コンクリート製の構造物があり
ました。恐らくは土砂崩れを防ぐための物のようですが、下部に
アーチ状の穴が空いてます(体を屈めれば通れるサイズ)。

…色々と調べるに、これも地下水を通すための穴のようです。
元は埋まってたかも知れない向こう側が、年月が経って少しずつ
土砂が流されたのか、空洞になってました。

面白そうなので入ってみましょう。何となく秘密基地みたいじゃない?

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ココからまた暫く、武庫川に沿って走ります。山側の木はのようで、
春にはイイ風景になる事でしょう。古い鉄道写真をバックに走る
気動車急行のを見た事がありますので、撮り鉄スポットだったのか?

…しかし他に人が歩ける道無さそうですから、ココが鉄道だった
場合どぅやって到達したのかですね。

更に行くと、廃線跡にしては広い土地で、公園のようになってる地点
へ出ました。やはり桜の名所になるのと、下の河原へ降りれる
親水広場があるようです。

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広場から更に奥へ分岐して、別の散策コースが設定されてるようです。
そしてソノ案内図周囲の樹木をネタにしたクイズなどの掲示物
用意されてました。

…何か急に親切になったと言うか、最初のうちは落石注意の看板しか
無かったものが、エラく雰囲気が違ってるように感じます。

理由は恐らく、先程の武庫川第二橋梁を渡って宝塚市に入ったから
でしょう。廃線跡の扱いと言うか、ソレに対する(予算)の掛け方
と言うのは、自治体によって全く違う場合があり、その典型例ですな。

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…しかし看板のネタを考えたのは植物に詳しい人たちの会か何かだと
思われ、私が期待する鉄道関係(トンネルや橋梁など)に関する説明書き
全く無かったような気がしますよ。

ともあれようやく距離を示す道しるべを発見しました。
トイレがある地点が恐らく出口武田尾側の入口だと思われ、ソコまで
あと540m武田尾駅まで1,600mと書いてあります。

間もなく終了と言う事になりますか。あと少し、頑張って歩きましょう

→次回に続く



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No.527 鉄道廃線跡を探る

福知山線の旧線区間を探る ⑥

2020/09/07(Mon)

さて福知山線旧線区間ですが、暫く行くと地図には数えられてナイ
トンネル状の建造物が見えてきました。

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この程度の長さの物はトンネルには含まれないのでしょう。ロック
シェード落石防止用の上屋)かと思ったんですが水路橋のようです。
湧水の量が増えると線路を壊すかも知れず、上を通して逃がす感じ?

写真は撮り損ねたんですが、進行方向の山側もぅ1つ同じ
大きさの穴が造られてまして、複線化された場合も想定した構造に
なってた可能性がありますね。

更に先には結構な数の枕木が積まれてる所がありました。
木製の物ではありますが未使用の感じです。使わないんだったら
園芸用とかに売ってしまう手もありそうな気はします。

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廃線跡は概ね武庫川に沿って通ってるもんで、随所に保線用の通路
も造られています。で、時々のような鉄製のフタがあって、開けると
下の河原へ降りれるようなハシゴが設けられていました。

下の川鉄道とは無関係でしょうに、降りてどうするんでしょう?
私に知識がナイだけで現役時代必要な設備だったと思われますが、
残しておくと降りようとするバカが出てくるかも知れず、危険ですね。

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続いてが長さ149m溝滝尾トンネルです。

ソレまでに出て来た物に比べれば短かいので、外の光が届く範囲
広い気がしました。やはり昔ながらレンガ積みトンネルで、
足元には枕木が残されています。

そして溝滝尾トンネルを出てすぐの所に、大きなトラス橋があるのが
見えています。トンネルの中から詰めて撮るのが定番なようですね。

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ハイキングコースの中で最も大規模武庫川第二橋梁です。
案内図に長さの資料がナイのですが、地図上で測ると70mぐらい
感じでした。標準的なスタイルトラス鉄橋ですね。

コース中武庫川そのものを渡ってる鉄橋はココ1箇所だけで、以後
は進行方向の左側武庫川が来る事になります。…そして武庫川
市の境界になってるので、西宮市から宝塚市に入ります。

今では歩道としての橋桁や欄干整備されてますが、廃線後長らく
枕木真ん中の踏板だけの状態で、ソレでも歩いて渡る人が多く
居たそうな。…私はコノ方がイイわ。罪悪感持たずに済むからね。

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現役時代列車の車窓からも見えたであろう感じで1枚。
国鉄時代時刻表を見るに、この区間普通列車1時間に1本
程度半分以上が客車列車になっています。…ちょっと見たかったな。

経年劣化鉄橋の塗装傷んでますが、コレは塗り直したら一気に
風情がなくなるでしょうね。

ようやく携帯電話の電波が届いたようで、現在地を確認してみました。
ココでおよそ半分ぐらい来た感じでしょうか?

→次回に続く



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No.526 鉄道廃線跡を探る

福知山線の旧線区間を探る ⑤

2020/09/06(Sun)

山陰本線餘部駅ノートを描きに行った帰りの事です。
城崎温泉特急に乗り換える時に改札を出てみたら、新しくなった
売店
駅弁が売られてるのを発見しましたクラ駅長です。

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お昼過ぎてたので種類在庫少なく、些か選択肢に困りましたが
「かにめしとすきやき弁当」と言う物を買いました。…紐を引く加熱
されるタイプのやつですね。

城崎温泉駅駅蕎麦屋閉店と同時に地元の業者撤退したようで、
関西圏広く売られている淡路屋の商品です。

しかし「まだ文化として残ってると言う事実に少しだけ感動しましたよ。
帰りの特急「こうのとり」美味しく頂きました

さて福知山線旧線区間ですが、意外と長かった1つ目のトンネル
抜けて、更に歩いております。

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…すぐにまたトンネル?と思ったら、コレは頭上の木の枝が密集した
いわゆる「緑のトンネル」と言われる状態の箇所だと分かりました。

明らかに鉄道車両の車体断面より小さな空間であり、廃線後木が
生い茂ってコノような状態になったのでしょう。…もっと炎天下の中を
歩いてたら一息つける木陰だったかも知れません。

進行方向の右手には相変わらず武庫川が流れてますので、随所に
保線用の退避場が残ってるのが確認出来ました。

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左手山側の方には時々、落石防止用の柵が出てきます。
この手の建造物によくある建設時期を示す刻印によると1956年10月
に造られた物である事が分かりますね。

…この区間が最初に開通したのは明治時代の事ですが、各時代に
設備の手直しや追加が為されてきたのでしょう。廃線跡好きな者
とっては、見るべき所が沢山あって飽きないハイキングコースです。

20200906g.JPG 20200906h.JPG

暫く行くと、ハイキングコースの中で最も長い北山第二トンネル
出てきます。…長さは413mと言う事で、新幹線16両フル編成より
長い事になりますか(何の比較にもなりませんが)。

入口付近コンクリートで覆われてますが、入ってすぐ煉瓦積み
明治の雰囲気を残すトンネルである事が分かりました。

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トンネル内退避場所も、石積みで奥が
素掘りな感じの古めかしい物です。

…とココで思い出したんですが、大学時代
写真部の先輩2名が時々「一度武田尾
撮影に行こう」とか言ってたんですよ。

当時(平成1桁台)で既に新線切り替え
られた後だったし、この2名の先輩は特に
鉄ヲタでは無かったから、夜のトンネル内
幻想的な風景?を求めての事だったと
思われます。勿論「危険を承知忍び込む
事が前提でしょう。しかも奈良から原付で!

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…結局は実現しなかったのか、その先輩
撮ってきたトンネルの写真と言うのは見た
記憶がナイのですが、昼間でも照明のナイ
所で何が撮れるんやら?ですね。

そんな感じでトンネル内を通過中、また反対
から来たグループすれ違いました。
ハイカーにありがちに「こんにちわー」と挨拶。
コミュ障の私も、流石に同様に返します

コレだけ長いコースの中で、何で連続して
トンネル内でばかり人に会うのか不思議です。
懐中電灯持ってなかったら大変だったわ。

ようやくトンネル抜けた所に、コレまた鉄道時代標識が幾つか、
朽ち果てるギリギリの状態で残ってました。

「退避禁止箇所」にある数字は、起点(尼崎)からのキロ程だと思われ
ますが、新線の開通で生瀬~武田尾~道場の区間は1.8kmほど短縮
されています。

まだまだ先は長そうですが、高低差が少ないのでに歩けます。
続いては、コースの中で最も目を引く大きな鉄橋がある筈ですよ。

→次回に続く



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No.525 鉄道廃線跡を探る