新・駅長日誌Ⅱ

そんな感じで京都の鞍馬寺へ久し振りに駅ノートを描きに来たワケ
ですが、折角なので今回はケーブルカーにも乗って行く事にしました
クラ駅長です。

駅ノートを描きに鞍馬寺へ来たのは今回で３度目になりますが、過去
の２回ともケーブルカーそのものには乗らなかったんです。
それぞれ当時の記事を読むとソノ理由も書いてあるワケですが…

１回目…台風による倒木被害があって運休中だった。
２回目…観光シーズンの日曜日で30分待ちだったから諦めた。

…後述しますが２回目の理由は「判断として正しい」事になります。

鞍馬山のケーブルカーは鞍馬寺が経営しています。路線は全区間
（とは言っても距離にして200ｍ）がお寺の境内にあり、駅ノートがある
麓側の山門駅から高低差89ｍの多宝塔駅を約２分で結んでいます。

日本で唯一の宗教法人が経営する鉄道として知られてるワケですが、
その存在意義から少し変わっています。

各地のケーブルカーは一般的な鉄道と同じで、ソノ殆どは私鉄企業
が経営しています。だから利便性より「儲かるか否か」が求められる
ワケで、赤字がヒドいと廃止されますわな。


しかし鞍馬寺のケーブルカーはあくまで
脚の不自由な人向けの補助を目的とした
乗り物であり、公式ＨＰにも「営利目的
ではありません」と明記されています。

 …加えて「健康な人は出来るだけ歩いて
下さい」とされてるので、よく言われる
ように「訪問したからには切符を買って
乗るのが当然」と言う話はココでは当て
嵌まらない事になるんですよ。

設備が小規模だから輸送力に限界があり、
繁忙期には長時間の待ちが生じます。

…ソレが頻発して、本来想定されている脚の不自由な人が乗れなく
なっては困ると言う事でしょう。

しかし当日は冬場の平日と言う、私にとっては好都合なガラ空きの
状況だったので、遠慮なく乗せて頂く事にしました。

駅ノートがある普明殿の２階に、
ケーブルカーの乗り場があります。
繁忙期にはカナリ混雑すると思われ
余裕を持った広さになっていました。

運賃に相当する寄付金は１回200円。
「御寄進票」と言う切符みたいな物を
券売機で買う事になります。

…寄付金の名目にしないと宗教法人
でも課税対象になるのだそうな。

よって施設の維持のために寄付をしたお礼にケーブルカーに乗せて
貰えると言う解釈になります。ふーん。



1957年に開通したケーブルカーですが、現在の車両は2016年から
使われている４代目の「牛若Ⅳ号」。一般的なケーブルカーと違って
コレ１両だけが上下する構造なんですね。



営業キロが最短なだけでなく、車両のサイズもケーブルカーとして
最小の物だと思われ、乗車定員は約30名と言った感じでしょうか？
…利用客が大量に押し掛けたら そりゃ長蛇の列にもなるわ。

開通当初は鉄道のレールと車輪だった物が、現在ではゴムタイヤ式
になってるようです。車両が１両なので交換設備はありません。

昔見た写真では、もっと木々が鬱蒼とした風景だった筈なんですが、
台風で倒れた木を伐採＆搬出したので空が見える感じに変わって
しまいました。

そう言えばヘリコプターで倒木の搬出をするから、安全確保のために
ケーブルカーが運休した日もあったようです。



…と言う事で僅か２分で多宝塔駅に到着しました。基本的には15分
間隔で運転されていますが、車体が１両しかナイので、多宝塔駅に
着いた５分後に折り返すダイヤになってるようです。

駅舎の建物だけ見るとお寺の回廊の一部のようですが、１階降りた
所に待合室があります。昭和30年代の建物がそのまま使われてると
思われ、レトロな雰囲気ですね。

ココも謎のウイルス対策なんでしょう、ベンチの代わりに折り畳み
椅子がタテ並びに置かれていました。

少しだけ周辺を撮って引き返す事にしました。…ちなみに鞍馬寺の
本堂に相当する本殿金堂へは、更に歩く必要があります。

実際には今から戻って絵を描くので、その時間も必要です。今回は
ココで勘弁して貰いましょう。一応、駅名の由来になっている多宝塔
にはお参りしておきました。…以下はおまけのおまけ。



鞍馬寺の山門近くのお店で面白そうな肉まんを売ってました。

…３種類も買うと多いので「天狗まん」と言うのを買ってみましょう。
お好み焼き風のソース味の具に明太子が入ってました。コンビニとか
にもあれば売れそうなのに、ココだけの商品なんですかね？

続いての駅ノート旅は広島方面です。こちらも２巡目となる可部線の
廃線区間にある駅跡を２箇所、久し振りに回ってみる事にしました。

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