新・駅長日誌Ⅱ

…と言う事で、近鉄の新しい観光特急「あをによし」ですが、京都
から奈良への帰路を紹介して、今回のネタを締める事に致します
クラ駅長です。



往復とも同じタイプの座席と言うのは芸がナイので、帰りはサロン席
に乗る事にして、事前にネット予約で押さえてきました。

４両編成のうちの２号車がソレに相当し、４名掛けの座席が３区画ある
と言う、定員的に贅沢な構造になっています。

…１両当たりの座席定員が最も少ない車両って、今は何だろう？
「四季島」とか「瑞風」？私が子供の頃は国鉄24系ブルートレインの
Ａ寝台個室（オロネ25型）の14名だと聞いた事がありましたが。

４名掛けの区画なので３名か４名での発売とされています。…何度か
書いてる事ですが、近鉄の特急券は子供が半額なのでダミーの部分
は子供料金でもよく、大人１・子供２と買えば１人でも占有が可能。

同社で似たような条件の座席は「しまかぜ」や「伊勢志摩ライナー」、
「ビスタカー」にも存在します。



…それにしても窓の大きな車両ですね。大昔にあった国鉄151系
「こだま号」のパーラーカーを余裕で越えてるような気がします。

通路は奈良に向かって右側に寄せてあります。
…この「通路が片一方に寄った車両」と言うのを見ると、いかにも
非日常的でテンションが上がるのは私だけでしょうか？

完全な個室ではなくパーテーションで仕切ったような構造で、通路
部分には半円形のアーチが付いたデザインになってました。



「伊勢志摩ライナー」などのサロン席は固定されたシートですが、
ココは低めのテーブルを挟んで４脚のソファーが置かれています。

…このソファーは床に固定されておらず、単に置いてあるだけなん
ですが、実はコレが意外でした。法的に大丈夫なんでしょうか？

例えば船の場合、椅子やテーブルは全て床に固定されてる場合
が多く、鉄道車両もその方が安全な気がします。
…豪華な車両には滅多に乗らないので、よく知らないのですよ。

てかこのテーブル、低すぎない？コレまた低めのソファーに座った
状態で、私の膝より更に低い感じです。そして窓もソレに合わせて
作ってあるので、外から見て無駄に大きく見えたんでしょう。

…ミニスカートの女性とか、若干ヤバいかも知れませんよ。



大きな荷物を持って来る旅行客を想定してか、区画ごとに荷物用の
スペースがあるのも特徴なのかな。…ココを削って販売カウンター
を少し詰めれば、もぅ１区画ぐらい増やせそうな気もしました。

そんな感じで京都駅で買ってきた駅弁を頂きます。
とは行っても片道35分な上にソレほど空腹でもナイので、軽めに
柿の葉寿司にしておきました。…奈良に向かってるワケだしね。



ともあれ時刻表通りに近鉄奈良に到着です。…観光客目線で鹿と
「せんとくん」のオブジェでも撮っておきましょうか。

京都発が1320で奈良着が14時前だから、この時間帯なら東京辺り
から奈良へ観光に来るのにも丁度いいと言う事なのか、満席に近い
ぐらいの乗車率でした。

しかし予想していた事ではありますが、やはり時間が短かすぎて
物足りない感じは否めません。特急のスジだからカナリの速度を
出すワケですが、やはり50年物の車両ではよく揺れるし。

もぅ少し長距離を走るか、普通列車なみの評定速度にして随所で
通過待ちをしつつノンビリ乗れるダイヤだといいのにな。と改めて
思いましたよ。

では次回から、久し振りに駅ノートの旅に戻ります。中国地方の
後発設置駅を２回に分けて回る事にしましょう。…また土日ネタ、
殊に今回は年末年始を挟んでしまいますが、適当にお楽しみに。

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さて近鉄の新しい観光特急「あをによし」ですが、京都線を走って
丹波橋に停車し、終点の京都に向かっております。

…通常の特急なら京阪線とのアクセスを考えて丹波橋にも停まる
べき所でしょうが、新幹線で東京方面から来る観光客をメインに
考えた同列車では、必要ナイような気もしますクラ駅長です。



乗った車両が京都寄りの先頭車となる４号車だったので、全面の
展望も可能かどうか見てみました。…運転室との仕切り部分に濃い
オレンジ色のガラスが入ってるので、左のような感じになります。

「アーバンライナー」や「伊勢志摩ライナー」のような流線形では
ナイから、全面展望の必要性はソレほど考えられてナイようです。

ともあれ東寺の五重塔が見えたら、間もなく終点の京都ですね。
片道35分と言う、観光列車にしては短かい旅でした。



特急は改札方向から見て左端の１番線か２番線から発着します。

…櫛型ホームの近鉄京都駅には引込線や留置線が存在しない
ので、殆どの列車が下りの西大寺方面行きとして折り返す事に
なり、ココでも車内整備が行われました。

昔は特急も15分間隔で発着してたから、清掃スタッフは四六時中
特急の入り待ちをしてた事になるんでしょう。…担当を決めて対応
しないとホームやトイレの清掃が出来ませんね。



今回はココからドコかへ出掛けるワケでもないから、40分の待ち
時間を経て同じ編成の奈良行き「あをによし」に乗って帰ります。

折角なので、ＪＲ西日本側の改札へ至る跨線橋にある駅弁屋へ
行き、帰路の車内で食べるお弁当でも買う事にしましょう。

…しかし朝の歯医者が終わって中途半端に食べてきたので、ソレ
ほど腹は減っていません。軽い物でイイでしょうね。



最近は発車案内も液晶画面になったから、新しい行先や列車名
が増えても柔軟に対応出来ると思われますが、幕式やソラリー式の
ように「回転中にレアな表示を探す」と言うマニアックな楽しみ方は
出来なくなりました。

先に１本、橿原神宮前行きの特急が発車します。
殆どの列車が終点の橿原神宮前駅で吉野行きの特急に連絡して
おり、昔は「吉野連絡」と言う副サボがお約束でした。

…ココで軌間が変わるから直通は無理としても、飛鳥方面行きと
して、別の観光列車を設定しても面白そうな気がします。


近鉄京都も乗り降りでホームを
分けた構造であり、しかも２番線
辺りまではカーブがキツいので、
なかなか編成全体を入れて撮る
のが難しい所ですね。

…では既に車内整備が終了して
ますので、車内に入って発車を
待つ事にしましょう。

往路がツイン席でしたから、帰路も同じでは面白くないでしょう。
１編成に３区画しかないサロン席を押さえてありますよ。

※→次回に続く

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月曜日に復帰しましたので、近鉄の新しい観光特急「あをによし」
のネタに戻りますクラ駅長です。



２号車の京都寄りに、飲み物などを売る販売カウンターがあります。
ホームページによるとアテンダントさんが乗務してる事になって
ますが、当日はココを担当する係の人だけが居た感じでした。

…乗車証明証のカードが置かれてますが、隣にあるのはアルコール
消毒の器械です。最近はこんな物までオリジナルで作れるのか。

同形式の車両には元々「スナックカー」と言う愛称が付けられており、
車内の一端に同趣旨の「スナックコーナー」が存在しました。

…尤もコレが営業していたのは初期の短期間に限られており、この
車両も含めた増備車には最初からスナックコーナーが存在しない
グループもあります。現に私もリアルに見た記憶はありません。

後で知ったので当日は見落としたんですが、当時の「Snack Car」
と言うロゴマークも飾られてるそうな。



先述のように今回の乗り鉄は日常生活の間に挟まってますので、
奈良までは車で来ています。地酒や地ビールなども売られてます
が、コーヒーとバターサンドのセットにしておきましょう。

時間帯が中途半端なのか西大寺を過ぎても乗客は増えず、６割
程度の乗車率でした。

…意外と１人で乗ってる人も多いんですが、観光列車に乗り慣れて
ナイであろう（勝手な偏見）爺さんに「席単位での販売」と言う意味は
理解出来るんだろうか？と些か心配になりました。



３号車（ツイン席）の一角には、最初からシートを設置していない
車椅子用のスペースがあります。

…しかしココに車椅子を固定された所で同じ料金だったら理不尽
じゃナイのかな？とも思います。席は必ず指定されるんだから、
介助してシートに座るべきでしょう。

洗面所は従来の区画をリフォームして、和風な感じのシンクを
取り付けた感じです。

…壁にあるのは紙おしぼりのホルダーですね。「しまかぜ」では
少し高めのをアテンダントさんが配ってましたが、「あをによし」は
悪い意味での「近鉄特急50年の伝統」なようです。



３号車のトイレは、今時のバリアフリータイプの大きな物でした。

…既存の車両にコレを後付けする場合、どうしても扉を丸くしたり
通路を斜めに切ったりする必要があるようです。



各座席にコンセントがあって車内でWi-Fiが使えるのも、今時の
標準的なサービスでしょう。

…しかし乗車時間が30分ソコソコですから、処理速度の遅い私の
旅行用パソコンでは、電源を入れてプログラムを立ち上げるだけで
目的地に着いてしまう感じだと思われます。

調べてみると他に近鉄特急でWi-Fiが使えるのは、「ひのとり」など
の特別席を有する最近の車両のみになってるようです。

…私が日常的に、しかも比較的長く乗る筈の京都～橿原のスジには
入ってこなさそうで些か残念な気がしました。

そんな感じで「あをによし」は京都に向かって走っております。

※→次回に続く

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