三池炭鉱専用鉄道跡を探る ①
2021/03/19(Fri)
そんな感じで猫ヨシヨシ行きの船に乗せて貰えなかったので、予定を
急遽変更して、福岡県大牟田市にやってきましたクラ駅長です。
ココで以前からずっと行きたかったのが、三井三池炭坑の専用線の
廃線跡なのですよ。いわゆる専用鉄道なので一般には分かりにくい
点も多いのですが、私が持ってる断片的な知識として…
① 周辺の炭坑から港まで、石炭を輸送するための鉄道である。
② カナリ古い時代から電気機関車が導入されている(電車はナイ)。
③ 旅客列車は関係者とその家族のみが無料で乗れる。
④ 送電線の鉄塔の股の下を走っている。
⑤ 西部警察にも登場、刑事と犯人が車内で銃撃戦をやらかした。
…分かったような分かってナイような話ですが、私と同世代の鉄ヲタ
なら大抵はこんな感じだと思われます。
同鉄道の最初の区間が開業したのは明治24年の事、やはり工業の
近代化によって各地で炭坑の開発が盛んだった頃の話でしょう。
左の地図は大正時代の物だそうです。最盛期にはカナリの規模で
路線が広がってたようですが、昭和末期から平成初期にかけてソノ
大半が廃止されてしまいました。
…で私も知らなかったんですが、JR大牟田駅の北東から三井化学
大牟田工場にかけては2020年まで貨物線として営業してたようです。
そのうち今回は、鉄道の廃線跡として線路や地形が残っている部分、
右の地図に黒い線を引いた区間を探ってみる事にしましょう。
付近で掘った石炭は三井港の火力発電所を動かすのにも使われた
と言う事で、カナリ初期の頃から電化されてたようです。そして大正
時代に製造された100年物の電気機関車が最近まで走ってたそうな。
私の記憶にある(とは言っても本やテレビで見ただけ)イメージは左下
の感じでしょうか?「関係者しか乗れない旅客列車がある」と言う話に
謎の憧れを感じたものです。
事前に色々と調べてみるに、回ろうとしてる区間の距離は7kmほど。
泊まったホテルで自転車が借りれるようなのでコレで行きます。
…曇りがちのお天気で寒いから、車から軍手を持ち出してきました。
昨日と比べると「雪が降ってないだけマシ」と言う所でしょう。
そんな感じで、まずは西鉄線の新栄町と言う駅の近くにある踏切に
来ました。ココは西鉄の本線とJR鹿児島本線が並走してますが、
JRの駅はありません。
この先から三井化学へ入る専用線が分岐しており、線路の数が5本
になる幅の広い踏切です。今回の探索はココから始めましょう。
この区間は廃止されて日が浅いだけに、レールは錆びてるものの
架線や信号機などの設備もそのまま残ってる感じです。
カラオケ店やホテルなどが並ぶ一角の路地裏みたいな所を抜けると、
割と広い幹線道路…国道208号線との交差点に出ました。
遮断機はワイヤー式のが上から降りてくるタイプですね。
踏切(鉄道)が廃止された事を知らせる看板などは見当たらないん
ですが、一旦停止する車はありません。
…1日にどの程度の本数の列車が通ったのかは不明ですが、専用線
を走る貨物列車だから速度は遅いでしょう。長編成の貨物がダラダラ
走ると、時間帯によっては渋滞しそうです。
すぐ脇に踏切を操作する小屋があり、遮断機の昇降装置と思われる
機械が残っていました。…「上・止・下」などの表示がプレートでなく
鋳物の浮き文字になってる辺りに時代を感じます。
…元は三池炭鉱の専用鉄道として始まりましたが運営会社が何度か
変わり、最終的には三井化学の専用線だったので、緊急時の連絡先
も三井化学になっていたようです。
国道208号線を横切った専用線はココから南下する格好で続きます。
この付近は元は貨物ヤードだったようですが、現在は再開発で大型
のショッピングモールになっていました。
店舗敷地と従業員用の駐車場を結ぶ歩道橋があったので、ココから
俯瞰で見る事も出来ます。
…と言うような細かい動きは車では無理そうなので、やはり自転車
を借りてきて正解でしたね。…と言う事で先は長そうですが、専用線
の廃線跡に沿って更に進んで行く事にしましょう。
※→次回に続く
※コメント・感想は→こちらまでお願い致します。
急遽変更して、福岡県大牟田市にやってきましたクラ駅長です。
ココで以前からずっと行きたかったのが、三井三池炭坑の専用線の
廃線跡なのですよ。いわゆる専用鉄道なので一般には分かりにくい
点も多いのですが、私が持ってる断片的な知識として…
① 周辺の炭坑から港まで、石炭を輸送するための鉄道である。
② カナリ古い時代から電気機関車が導入されている(電車はナイ)。
③ 旅客列車は関係者とその家族のみが無料で乗れる。
④ 送電線の鉄塔の股の下を走っている。
⑤ 西部警察にも登場、刑事と犯人が車内で銃撃戦をやらかした。
…分かったような分かってナイような話ですが、私と同世代の鉄ヲタ
なら大抵はこんな感じだと思われます。
同鉄道の最初の区間が開業したのは明治24年の事、やはり工業の
近代化によって各地で炭坑の開発が盛んだった頃の話でしょう。
左の地図は大正時代の物だそうです。最盛期にはカナリの規模で
路線が広がってたようですが、昭和末期から平成初期にかけてソノ
大半が廃止されてしまいました。
…で私も知らなかったんですが、JR大牟田駅の北東から三井化学
大牟田工場にかけては2020年まで貨物線として営業してたようです。
そのうち今回は、鉄道の廃線跡として線路や地形が残っている部分、
右の地図に黒い線を引いた区間を探ってみる事にしましょう。
付近で掘った石炭は三井港の火力発電所を動かすのにも使われた
と言う事で、カナリ初期の頃から電化されてたようです。そして大正
時代に製造された100年物の電気機関車が最近まで走ってたそうな。
私の記憶にある(とは言っても本やテレビで見ただけ)イメージは左下
の感じでしょうか?「関係者しか乗れない旅客列車がある」と言う話に
謎の憧れを感じたものです。
事前に色々と調べてみるに、回ろうとしてる区間の距離は7kmほど。
泊まったホテルで自転車が借りれるようなのでコレで行きます。
…曇りがちのお天気で寒いから、車から軍手を持ち出してきました。
昨日と比べると「雪が降ってないだけマシ」と言う所でしょう。
そんな感じで、まずは西鉄線の新栄町と言う駅の近くにある踏切に
来ました。ココは西鉄の本線とJR鹿児島本線が並走してますが、
JRの駅はありません。
この先から三井化学へ入る専用線が分岐しており、線路の数が5本
になる幅の広い踏切です。今回の探索はココから始めましょう。
この区間は廃止されて日が浅いだけに、レールは錆びてるものの
架線や信号機などの設備もそのまま残ってる感じです。
カラオケ店やホテルなどが並ぶ一角の路地裏みたいな所を抜けると、
割と広い幹線道路…国道208号線との交差点に出ました。
遮断機はワイヤー式のが上から降りてくるタイプですね。
踏切(鉄道)が廃止された事を知らせる看板などは見当たらないん
ですが、一旦停止する車はありません。
…1日にどの程度の本数の列車が通ったのかは不明ですが、専用線
を走る貨物列車だから速度は遅いでしょう。長編成の貨物がダラダラ
走ると、時間帯によっては渋滞しそうです。
すぐ脇に踏切を操作する小屋があり、遮断機の昇降装置と思われる
機械が残っていました。…「上・止・下」などの表示がプレートでなく
鋳物の浮き文字になってる辺りに時代を感じます。
…元は三池炭鉱の専用鉄道として始まりましたが運営会社が何度か
変わり、最終的には三井化学の専用線だったので、緊急時の連絡先
も三井化学になっていたようです。
国道208号線を横切った専用線はココから南下する格好で続きます。
この付近は元は貨物ヤードだったようですが、現在は再開発で大型
のショッピングモールになっていました。
店舗敷地と従業員用の駐車場を結ぶ歩道橋があったので、ココから
俯瞰で見る事も出来ます。
…と言うような細かい動きは車では無理そうなので、やはり自転車
を借りてきて正解でしたね。…と言う事で先は長そうですが、専用線
の廃線跡に沿って更に進んで行く事にしましょう。
※→次回に続く
※コメント・感想は→こちらまでお願い致します。
No.719 鉄道廃線跡を探る