新・駅長日誌Ⅱ

そんな感じで三池炭鉱専用鉄道の廃線跡を探る事になり、大牟田駅
方向から調査を始めておりますクラ駅長です。



ＪＲ鹿児島本線からいきなり工場の敷地に入るワケでもないらしく
狭いながらも一般公道が並行して通ってるので、怪しまれる事なく
見学する事が出来ました。

他にも幾つかの踏切があります。先程の国道208号線を横切ってた
やつと違い、例えば左の物には一般的な警報機と遮断機、それに
「踏切注意」の路面ペイントもあるので、停まる車は多いですね。

…警報機などの設備はまだ新しいように見えるんですが、こう言う
物って再利用しないんでしょうか？

そして専用線は完全に三井化学の工場内へ入ってしまいました。



工場へ入る広い踏切の前後がフェンスで閉じられていましたが、
隙間から留置されている車両を見る事が出来ます。

同路線の電気機関車は概ね、凸型の小型～中型ぐらいの物が多く
殆どが50年以上の車齢を重ねた物ばかりのようです。…余談ですが
社長（木村）はこの種の電気機関車を全て「デキ」と表現しますな。

一緒に連結されている２軸車はバッテリーを積んだ電源車でして、
ココの電気機関車は架線集電だけでなくバッテリーでも動くんです。

…化学工場なので、揮発性の薬品を作る区画ではパンタグラフから
火花が出るヤバい。だからこんな方法が取られてるのだそうな。



ココから一般道路は三井化学の工場の敷地から少し離れます。

途中にある宮浦石炭記念公園と言う施設が、幾つかある炭鉱の
１つだった宮浦抗の跡地なんだそうです。…ココは公園のよう
ですから、出入りは自由でしょう。

…てか三池炭鉱も世界遺産に認定されてるのか。周りが世界遺産
だらけの奈良県で生活してると、それほど珍しいとも思わなくなるん
ですが、意外と簡単に認定される物なのかも知れません。



専用鉄道からは少し離れますが、炭坑内で使われていたトロッコや
人員輸送車などが保存されていました。

…生憎と巻尺を持ってナイ（車には積んである）のですが、線路幅は
カナリ狭いですね。多くの鉱山鉄道で使われてた600mm（２フィート）
だと思われます。



更に進むと三井化学の敷地の最も奥に着きました。ココにも何台か
の電気機関車が留置されていますが、この付近に昔は宮浦と言う駅
があり、更に南下して荒尾方向から三池港へ線路があったようです。

最末期は大牟田方向から工場内へ入る専用線だけが残ってたので
車止めがある行き止まりになってました。

…荒尾方向には他の坑道や関係者の社宅などがあったので、貨物
列車だけでなく旅客列車も運転されていたようです。…ようやく全体
のイメージが掴めましたわ。

結果的にレールが完全な形で残ってるのはココまでだったんですが
廃線跡の敷地は更に続きます。てかココまでで今回の調査予定の
1/4程度でしょう。先は長そうですが、お昼までには終わるかな？
 
※→次回に続く

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