新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

ピーチライナー保存車を探る ②

2021/09/21(Tue)

…そんな感じで早朝から見に来た愛知県豊田市ピーチライナー
保存車ですが、続いては車内に入ってみますクラ駅長です。

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ドアに「車内見学OK」と言う旨のポップが貼ってあります。
謎のウイルスが流行って以来「こんなの大丈夫でしょ」と言う所まで
閉鎖してる事例が多いですから、コレは有り難い状況ですよ。

先述の通り同列車は様々な点でコストダウンが図られています。

乗降扉片方にしかありません。また常に同じ向きで走るから
運転席編成の一方にしか無く、路線バスみたいな車内になって
ました。ついでの事に吊革ナイようですね。

以前から細々と公開されてたんでしょうか?16年使って廃車になって
から更に15年が経ってる割にはキレイな車内でした。

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先頭車だから運転席があります。鉄道車両の運転席左側が基本
ですが、ワンマン運転全ての駅が島式ホームなら右側に作った
方が効率的です。コレは確か大阪モノレールなども同じだった筈。

てか新交通システムなら自動運転が基本な所ですが、Wikipedia
よるとコレまた経費節減のために導入が見送られたそうな。

システム構築より運転士さんの人件費の方が安いって事?

座席には各種のパンフレットや、この保存車両についての新聞記事
などが置かれています。

余談ですが同じく愛知県内寺本家には、確かこの座席だけ幾つか
あった筈ですね。…猫ヨシヨシと併せていつか見に行こう

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ピーチライナー小牧市新興住宅地名鉄小牧線アクセスする
目的で計画&建設されたワケですが、桃花台ニュータウンの集客が
当初の計画ほど期待出来ないと分かり、色々とコストダウンを図った
結果、このような珍奇な車両が作られたそうな。

開業平成2年だから、歴史的にはコノ辺からバブル景気の末期
言うか、後は下り坂になる所ですよね。

また私は他所者なので詳しくは分からないんですが、桃花台から
名古屋市の中心部へ出る事を考えると、そもそものルート設定にも
問題があったようです。

運転席を編成の片方だけにして大きなループ線方向転換する
とか「そっちの方が安い」と言う試算するのも大変かと思いますが、
そんな計画段階からの努力をしてもやはり赤字経営だったようで、
開業から僅か16年後平成18年には廃止されてしまったようです。

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そのピーチライナーの車両が何故、遠く離れた豊田市にあるのか?

説明文を読むにココの社長さんが路線の計画段階から長く携わった
と言う事らしく、ソレを記念して車両を引き取ったと言う事情が書いて
ありました。

昭和40年代の話だから、カナリ前から計画されてた事になりますな。

車両の見学を終えて駅ノートを描き、当日の夜にホテルで写真の整理
をしてる段階で「廃線跡どうなったんだろう?」と思ったんですが、
基本的に全線が高架だから他への転用難しいでしょう。

調べると3年ほど前から本格的な撤去工事が始まってるようです。
…せめてソノ「終点の巨大なループ」ぐらいは見てみたいんですが、
次回に来る時まで残ってるでしょうか?

→次回に続く



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No.905 鉄道保存施設を探る