新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

亀の瀬トンネルを探る ②

2022/11/29(Tue)

そんな感じで訪れた亀の瀬地すべり資料室ですが、屋内の展示物
を見て大雑把な予備知識が分かった所で、屋外の公開施設を見に
行く事にしましたクラ駅長です。

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…最初に簡単な絵地図を貰いました。この中で公開されてるのは
1号7号排水トンネル、そして資料館に近い15号集水井工
3箇所のようです。近い順に見て行く事にしましょう。

ちなみに7号トンネルに、亀の瀬トンネルがあるそうな。

…ついでの事に「自分は土木技術より鉄道に興味があって来た」
と言う事を伝えて、トンネル以外廃線跡についても訊ねてみたん
ですが、地すべり災害90年近く前の事であり、地形が完全に
変わるほどの規模だったので、今では全く残ってナイようです。

資料室前の道路から大和川の対岸を見ると、現在大和路線
鉄橋が見えます。…新大阪からおおさか東線経由で奈良へ来る
321系直通快速と言うレアな物が通りましたよ。

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まずは1号排水トンネルです。1号と言うだけあって事業の最初
完成した物なのでしょう。昭和44年ですか。…ソレにしては新しく
も見えますが、後にリフォームされてるのかも知れません。

ポータル部分にはをデザインしたレリーフがありました。

ココから近い大和川の河原「亀岩」と呼ばれる大きな岩があり、
それが地名の由来だと思われるのと「この岩が動く地すべりが
起こる」と言う民間伝承があるようです。

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排水トンネル地盤の最下層強固な部分に掘られており、この
地区には同じようなトンネルが何本も存在し、総延長7,000m
超えてるそうな。

が降ると地面地表に近い柔らかめの地盤に掘られた取水口
からココに雨水が集められ、マトメて大和川放出されます。
地下水を溜めない事で地盤が緩むのを防いでいるのでしょう。

そして随所に地層のサンプルが見えるようなトレンチがありました。
地質の事はよく分かりませんが、ココからでも僅かながら水が染み
出してるのが確認出来ます。

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そしてコレが地表に開けられた取水井工(せいこう)です。…当然
金網が張ってありますが、何とかして内部を撮ってみました。

地すべり指定地域にはコノような井戸54基、またコレの支線
相当する取水ボーリング工無数にあり、ここに集まった雨水
排水トンネルに集まる仕組みになってるようです。

…しかしアレですね。トンネルの出口道路や駐車場にあって直接
大和川繋がってるようには見えないんですが、大雨の時はココ
から大量の水が出てくると言う事なんでしょうか?

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ではいよいよ、亀の瀬トンネルへ至る7号排水トンネルに入って
みましょう。資料室を基準にすると2段ぐらい低い位置にあり、付近
施設の駐車場になっています。

…対岸の大和路線には「今年度一杯引退する」と何年も言われ
続けてる201系が走っています。短編成化して播但線加古川線
使えばイイと思うんですが、昨今は改造費の方が高いのか?

向かって右側が、公開されている7号排水トンネルです。
排水トンネルドノようにして、鉄道のトンネル繋がったのか?
内部が楽しみですね。

→次回に続く



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No.1339 鉄道保存施設を探る