新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

野上電鉄を探る ⑧

2020/06/26(Fri)

20200626i.JPGある用事で東大阪市へ行ったら、
何やら見慣れない塗装の路線バス
が走ってました。

この付近は近鉄バスの営業エリア
なのですが、恐らく同社復刻塗装
になった個体のようです。

…バスも会社によって塗装デザイン
頻繁に変わる場合もあれば、何十年
全く変わらない所もありますよね。

ずっと見慣れてきた物デザインが変わると、慣れの問題なのかも
知れませんが大抵「何か違う」と言う印象の方が勝ってしまう気がする
クラ駅長です。

このバスとてシックで意外と似合う気がしますよ。同社の現行塗装
派手すぎてイマイチ好きではありません

さて野上電鉄廃線跡を探る旅ですが、ココで廃線跡から少し離れて
付近にある保存車両を見に行きましょう。

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終点1つ手前だった下佐々駅の近くに「くすのき公園」と言う公園
があります。公園そのものは廃止前からあったらしいですが、廃止時
ままで走ってた車両がココに保存されいるとき聞いてきました。

20200626c.JPG 20200626d.JPG

同社ではモハ31号と呼ばれていた車両ですが、元は阪神1130号
として昭和9年に製造された車両だそうな。…更に古い大正時代
車両を鋼体化したグループです。昭和38年に野上電鉄へ譲渡され、
廃止時まで走ってました。

クリーム色とオレンジ色のツートンカラーは末期野上電鉄一般的
な塗装でしたが、本家の阪神電車では昭和33年頃からコレに近い
いわゆる「赤胴車」が登場しており、移籍前からこの色だった可能性
もあります(調べたけど分からんかった)。

20200626e.JPG 20200626f.JPG

戦前阪神電車は、他の会社より車両のデザイン洗練されており
「阪神モダニズム」なんて言う言葉もあったそうですが、この車両も
側面の窓上明かり取りの小窓が付く洒落たデザインになっます。

阪神在籍時末期には、後に「ジェットカー」として登場する高性能
車両(カルダン駆動)試験車にもなったようですが、野上電鉄
軌間が1067mmなので南海の派生品台車に取り換えられています。

説明書きに寸法も書いてありますが、14m弱ってのはカナリ小型です。

…しかし幅が2470mmって、昭和中期近鉄大阪線などの車両同じ
なのですが、正面からみると明らかに狭い。横に張り出したステップ
込みのサイズかも知れませんな。

社紋はコレが野上電鉄の物なのか?苦しいけど「野上」と読めない
事はありません。

20200626g.JPG20200626h.JPG

そして今のモハ31号「保存車①」として、ココから100mほど離れた
地点に「保存車②」が存在するとも聞いております。10年ほど前の資料
から「今でもあるのか?」を確認して、アタリを付けています。

近いのでココに置いて、歩いて探しに行きましょう。
ストリートビューで見たのと同じように、屋根付き駐車場建物の
隙間からモハ31号同じ色の車体が見えてますね。続いてはコレです

→次回に続く



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No.453 鉄道廃線跡を探る