新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

阿佐海岸鉄道 DMV ③

2022/02/16(Wed)

さて阿佐海岸鉄道DMVですが、阿波海南駅から線路上を走って
次の海部駅に近付きつつあります。

鉄道時代はココがJR牟岐線との境界駅で、一部の直通する列車
除くとココで乗り換えるのが一般的でした。

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当時は2面2線交換可能な構造だったワケですが、DMV化しても
そのままなのか?と言うかDMVでも途中駅で交換するダイヤが存在
するのか?が気になって、実は前日探ってきましたクラ駅長です。

お天気が些か違うので混ぜると違和感がありますが、ごめんなさい

こちらも宍喰駅と同様、駅の外観はソレほど変わってナイように
感じられました。地上駅舎(と言うか待合室)があります。
…ついでの事に探したんですが、駅ノート設置されてません

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ホームそのままですが、牟岐方分岐器撤去して単線構造
とし、そこにDMV用低い対向式ホームが作られています。

で、まさかあるとは思わなかったので驚いたのが、同社で以前に
使われていた気動車ASA-101型が停まってるんですよ。
…思わず「おわっ!?」と声が出てしまいましたが。

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この車両はDMV化に先立つ令和2年の11月末運用から外れて
ココに置かれているワケですが、前後の線路が完全に外されており
動かす事が出来ません。留置ではなく静態保存のようです。

なるほど車内には「お別れメッセージ」らしき物が多数貼られてます。

あまり馴染みのない形式なので感覚的に分かりにくかったんですが
運用開始平成4年だから30年近く走ってたワケで、経年劣化
引退しても不自然ではない車齢だった事になりますね。

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海部駅を過ぎ、DMV長いトンネルを抜けて宍喰駅へ向かいます。
鉄道車両ヘッドライトと言うのは「通常」と「減光」の2種類が基本
だと思うんですが、コレは「ハイビーム」じゃない?

車体幅従来の気動車より1m近く狭いので、既存のホームには
干渉する事なく走れるようです。

…説明を忘れてましたが阿佐海岸鉄道DMV鉄道車両としての
形式DMV93型と言います。3両あるから自動車としてのナンバー
931~933希望ナンバーで揃えてあるようでした。

この赤いの3号車「阿佐海岸維新」と言う愛称が付いています。

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そんな感じで宍喰駅停留所?に到着。前日に駅ノートを描いてる
時に見たんですが、運転士さんが交代する場合はココで行われる
ようでした。…同駅には阿佐海岸鉄道本社もあるからでしょう。

踏切電光表示「列車が/きます」別にイイんですが何となく
違和感があるような気もするぞ。「DMVが…」を特注するとコストが
嵩んだりするんでしょうか?

そんな感じで世界初のDMVの旅はまだまだ続きます

→次回に続く



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No.1053 乗り鉄日誌>第三セクター路線

阿佐海岸鉄道 DMV ②

2022/02/15(Tue)

そんな感じで世界初営業運転DMVですが、阿波海岸駅停留所
を過ぎると、いよいよモードチェンジを行ないます。

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元の線路車止めの横モードチェンジを行なう施設が作られて
います。地上には特殊な設備ないようで、タイヤの幅ギリギリ
があって、内側がステンレス製の板で覆われてる感じですね。

ココに車体を持ってくれば、これから乗るレールにピッタリ合わせる
事が出来るし、多少ブレても縁石で強引に修正出来るのでしょう。
ステンレスなら擦ってもタイヤは傷になりません

運転士さんがギアのPレンジサイドブレーキを確認し、モード
チェンジのスイッチを入れます。

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車内に自動音声で「阿波海南モードインターチェンジに到着しました。
只今から鉄道モードモードチェンジを行ないます。モードチェンジ、
スタート。」とコレ見よがしなアナウンスが流れました。

そして阿波踊りと思われるお囃子が約15秒流れ「フィニッシュ!」
と言う決め台詞モードチェンジが完了します。

…この無駄に凝った演出は誰が考えたのでしょう?棒読み自動
音声なので、殊に最後の「フィニッシュ!」が何とも間抜けだなと
思いましたクラ駅長です。

外観の変化としては、まず前方のボンネットから鉄道用の前輪
出てきてレールに接地。車体が前部を上にして僅かに傾きます
…正確な角度知りませんが車内での違和感は殆どありません

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そして後輪鉄道用の物が出現。4輪全てがレールに設置しました。
本来の後輪ダブルタイヤになってる内側の物が線路に接地した
ままであり、コレが動輪となって進むそうな。

…要するに鉄道用の車輪単なる案内車輪なだけで、前後とも
動力は伝わってナイ事になります。コレは意外でしたね。

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運転士さん車外に出て、車輪が正しく接地してるかを確認します。
その隙に運転席を撮ってみました。…構造としては一般的なAT車
と同じですね。コレなら私にも簡単に運転出来そうだ。

線路側の端っこには、やはり終端標識がありました。…こう言う所は
鉄道の規定正しく踏襲してあるのが面白い所です。

そして本来の線路に繋がるカーブから、阿佐東線に入ります。

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…車内から前方を見るに、やはり「バスが線路を走ってる」と言う
不思議な感覚がありますね。でも道路を走ってる時より遥かに静か
振動も殆どありません(…周辺の道路の状況悪かっただけか?)

速度計までは見えませんでしたが、モードチェンジのない海部~宍喰
の距離と時刻表から計算すると、表定速度約46km/h最高速度
60km/hぐらいでしょうか?

暫く走ると構造物だけが残ってる事で有名町内(まちうち)トンネル
が見え、海部駅に到着します。

→次回に続く



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No.1052 乗り鉄日誌>第三セクター路線

阿佐海岸鉄道 DMV ①

2022/02/14(Mon)

そんな感じで四国3日目ですが、いよいよ阿佐海岸鉄道DMV
デュアルモードビークルを体験する事になりましたクラ駅長です。

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色々と調べるに概ね1時間に1往復の便があり、片道35分程度
行程になるようです。阿波海南側から乗って1往復してくればイイ
だろうと言う事で、早朝日和佐のホテルを出て現地へ行きました。

始発駅に相当するのは鉄道の阿波海南駅ではなく、少し離れた
阿波海南文化村と言う公園施設のバス停からになるようです。
ココには広い駐車場もあるので、車を置いておくにも便利でしょう。

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コレまた事前に調べた所、現状では予約客が優先と言う事になって
います。実際の乗り場にもソノ旨を記した注意書きがありました。
空きがあれば飛び込みでも乗れると言う感じでしょうか?

車体が小さく乗車定員も限られるだろうし、やはり物珍しさ混雑
する事が予想されるのかなと言う事で、公式サイトの説明に従って
「発車オ~ライネット」往復分の予約を入れたんです。

…しかし前日実際の走行の様子を見た所「意外と空いてるじゃん」
と言う印象を持ちました。何故なんでしょうね?

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そうこうするうち、定刻になってDMVが現われました。

やはり市販のマイクロバス(トヨタ コースター)に強引にボンネットを
取り付けたようなスタイルをしています。乗降口元車種と同じで左側
に1箇所のみ。ステップが出ますが車椅子対応ではナイようです。

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車内一般的なマイクロバス大差はナイ感じですね。

ただ運転席の真横助手席に当たる部分は各種の機械で埋まって
おり、座席ありません整理券の発行機運賃箱がありますが、
両替機ありませんでした。

また補助席ないんですね。高速道路ではナイから立席で乗っても
良さそうな物ですが、ソノ辺の扱いはどぅなるのか不明です。

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ココから阿波海南駅までの約1kmバスモード道路を走ります。

…しかし普通の路線バス違ったのが、発車前運転士さん
無線で「第〇便、出発許可願います。」指令所の指示を仰ぐ事。
道路走行の時点から「鉄道っぽい」のが面白い所でした。

程なくしてJRとの乗り換え駅となった阿波海南に到着しました。
出入口のバーは車内から運転士さんリモコンで開閉するようです。

ココからは前日乗車後に撮った画像を混ぜつつ、外からの風景
と併せて紹介して行く事にしましょう。

…その方が分かりやすしい、何となく本格的でしょ?

→次回に続く



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No.1051 乗り鉄日誌>第三セクター路線