新・駅長日誌Ⅱ

と言う事で、紀勢本線（ＪＲ東海区間）の駅ノートを描く前に、西国
三十三箇所の第１番霊場となる那智山青岸渡寺（せいがんとじ）
にお参りしておきますクラ駅長です。



この地域の寺社仏閣や、いわゆる熊野古道などの歴史的な文物
などが世界遺産に指定されたと言う事で、西国の札所巡り目当て
以外の観光客にも人気のスポットでしょう。

私は西国の札所巡りは３巡目なのですが、以前に来た時（約25年
前）は、駐車場からカナリ長い石段を登りきった所で車に財布を
忘れた事に気付き、取りに戻る羽目になったのを覚えています。

…その当時に比べると歩く距離が短かくて済んだんですが、後に
使える道路が延びたと言う事なんでしょうか？



今回から、巡礼の必須アイテムの１つである金剛杖を入手しました。

…近くで売ってる所があれば便利なのですが、思い付かないので
通販です。西国の札所巡りは始めたばかりだし、四国もまだ半分
以上残ってるので、まだまだ使えるでしょう。

「南大師遍照金剛／同行二人」と書いてあるので四国用ですね。
ソノ辺は適当です。…それに、前回の粉河寺で買った鈴（りん）を
装備してみました。

カナリ早くに出発したお蔭で、朝の８時には到着しました。
…日曜日の事なので日中は相当な参拝客が予想されますが、まだ
混み始める前と言う感じで空いてます。



筧と言うか手水場にはホウズキなどが飾ってあり、お洒落です。

御詠歌の冒頭にある「補陀落や」は、仏教の世界観で南方の海の
向こうにあるとされている浄土の１つの事でしょう。

…即身仏の例の１つである「補陀落渡海」は生きてるうちに浄土
を目指して海の向こうへ旅立ってしまう事を言います。

また麓の補陀落山寺と言うお寺では、住職が亡くなると船で沖へ
遺体を流す、水葬がコレの代わりになってたそうな。



青岸渡寺のすぐ横に、熊野那智大社があります。

コレまた神仏習合の名残りかと思われますが、ココと熊野本宮大社、
熊野速玉大社の３社を合わせて「熊野三山」と言い、古来には貴族
の間で「熊野詣で」が流行したそうな。

…古代の貴族ってのは、今で言うと大物政治家みたいな立場の人
たちでしょうに、都を何ヵ月も留守にしての参詣で、政敵に居場所
を取られたりしなかったんでしょうか？



有名な那智の滝をバックにした三重塔の風景です。…現在の塔は
昭和47年に再建された物だそうで、ほぼ現代の建物ですね。

那智の滝は高さが133ｍで、単独の滝としては日本一の高さです。

昔の人は大きな自然物（岩とか樹など）を見ると「神様が宿ってる」
と思いがちであり、コレまた神格化された物なんでしょう。

忘れずに御朱印を貰ったら、駅ノートの最初の目的地である熊野市
へ移動します。

※→次回に続く

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