新・駅長日誌Ⅱ

と言う事で駅ノートの複数回目は再び近畿地方に戻ってきました。

今回は鞍馬山鋼索鉄道…通称「鞍馬山ケーブル」の山門駅へ行って
きましたクラ駅長です。周知の通りココは日本で唯一、宗教法人が
経営する鉄道として知られています。

過去何度かは車で行きましたが、今回は出町柳から叡山電車です。
…去年の秋の集中豪雨で終点に近い区間が不通になってたのが
ようやく復旧したと言う事で、その記念に乗りたくなったのですよ。



叡山電車と言うのは全て１両か２両の小さな電車なので、始発駅の
出町柳もホームが短かく車両の全体を撮るのが困難なのですが、
観光客向けに窓を大きく取った「きらら」に当たりました。

取材日の１ヵ月前の9月18日から、約１年振りに全線で運転を再開
したと言う事で随所に幟や小旗が飾られていました。



観光列車と言うほどの特別性は少ないものの、窓が大きく作られて
おり、外側に向けた座席も設置された観光客向けの車両です。

…しかし名物の「もみじのトンネル」はまだ少し早いようで、葉っぱは
総じて緑色のままです。まぁ紅葉真っ盛りのシーズンはコロナ禍でも
激混みするだろうから、敢えてそんな季節に来る気はありませんが。

終点の１つ手前の貴船口付近で、軌道や法面が補修されたばかり
の区間を通ります。恐らくココが崩れたのでしょう。

付近には倒れたまま手付かずの倒木も多く見られました。
てか険しい斜面に沿って走る区間なので、何年かに一度定期的に
土砂崩れが起ってるような気がするんですが。



そんな感じで終点の鞍馬駅に到着。ようやくココで車体が撮れました。
車体前面にも「運転再開」のステッカーが見られます。

同駅もまたレトロな駅舎が残る駅であり、昭和４年の開業当時から
使われています。

…矢鱈と天狗の面が目に付くのは「鞍馬山＝天狗が棲む」と言う
伝説のイメージからでしょう。幼少期の源義経…牛若丸も天狗に
剣術を教えて貰ったそうな。



駅舎の外観は寺院建築風の物なんですが、駅前に大きな梅の木が
あって全景が撮れません。…シーズンにはキレイなんでしょうが、
秋は枯れ枝が残ってるだけだし。

なので部分的に行きますが、奥手の方に古い電車のカットボディ
が保存されています。

デナ21型と言いますが開業当時からの車両で、比較的最近まで
走ってたので、私も子供の頃に乗った記憶があるんですよ。

そして巨大な天狗の顔。初代の物は平成６年に作られたんですが
発泡スチロール製だったので、何と雪の重みで鼻が折れてしまい
一昨年に強化プラスチック製の物にリニューアルされたそうな。

と言う事で駅から鞍馬寺までは歩いて数分の距離です。



ケーブルカーの駅は普明殿と言う御堂をを兼ねており、駅ノートは
寄付金の申し込み用紙などと一緒にココに置かれています。

恐らくはお寺が用意した物だと思われ、以前はルーズリーフだった
のが、一般的なリング綴じのノートに変わっていました。

更新された最初のページに描くタイミングだったので、他の絵師さん
の作品などは確認出来ませんでしたが。

４巡目になるのと叡山電車の復旧記念と言う事で、駅前の天狗と
カットボディを描いておきましょう。…まぁ他社と言えば他社ですが、
叡山電車あっての鞍馬寺かなとも思います。

のろの台詞に入れたように「デナ」は「電動車で並型」と言う意味で、
一回り大きな車両は「デオ」と称していた筈です。

…京都府も段々と４巡目が埋まってきましたが何しろ広いので、
丹後地方となるとコレまた一苦労。辛皮と丹後由良にも行きたい所
ですが、もぅ少しお待ち下さい。

※→次回に続く

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