新・駅長日誌Ⅱ

観光列車、駅ノート、鉄道保存施設、
廃線跡と猫ヨシヨシ。…稀に木村。
毎日更新します。

西国巡礼の旅 ⑦

2023/09/26(Tue)

そんな感じで奈良県内の近場から始めた西国三十三箇所の札所
巡りですが、続いては8番札所桜井市長谷寺に向かっており
ますクラ駅長です。

長谷寺観光地としてもメジャーな所なので、私も仕事で何度も
来ています。また長谷寺の門前町伊勢本街道宿場町の1つ
でもあるので、若い頃から親しみの深い町ですね。

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国道から反れる感じで旧道が続いており、コレが門前町の入口
なのですよ。

やはり山の斜面に建つお寺なので、門前町から少し石段を上った
所に大きな山門があります。

当日は日曜日だったのでカナリ混んでるだろうと思ったんですが、
全くのガラ空きでした。

ボタン紫陽花の季節、また紅葉の時期はカナリ混む
ので、ソレに併せて御本尊の特別拝観なども行われるんですが、
って何もナイからなあ。

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山門から本堂のあるエリアまでは、登廊(のぼりろう)と言う屋根
付きの石段が続いています。江戸時代の建築で上まで合計399段
あり、人気の写真スポットにもなってますね。

…段数にすればカナリな数ですが、1段ずつはユルくて幅が広い
ので、一般的な体力の人なら難なく登れるでしょう。

ココにはエレベーターケーブルカーはありませんが、足の不自由
な人は申し出ればお寺の車で送迎して貰えます。

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…途中で2箇所のカドがあり、クランク状に曲がってる事になるん
ですが、普段なら人を入れずに撮るのが不可能なのに、とにかく
空いてるもんだから、少し待てば無人の状態で撮れるんですよ。

私も初めての経験でした。まぁ観光のお客さん観光シーズン
集中して来るから当たり前なのですが。

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山の上にある本堂は、いわゆる「舞台造り」と言う構造です。

…最も有名なのは京都の清水寺でしょうが、思い切った事をする時
の例えである「清水の舞台から飛び降りるような気持ち」と言うアレは、
奈良では「初瀬の舞台から…」と言う場合もあるそうな。

まぁ私は清水初瀬も、実際の会話聞いた事ありませんが。

ぁ、寺の名前としては「長谷寺」ですが、この辺りの地域全体を指す
場合は「初瀬」となります。

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撮影は不可ですが、御本尊高さ10m超十一面観音の立像
(立った姿)で、観光シーズンに行われている特別拝観は、その
足元まで行けると言う物。…私も何度か参加しました(無料で)

舞台に出ると下の門前町がよく見えますね。

本堂の向かって左側にある賓頭盧尊者の像…よく磨かれた床板
木々の緑が反射してる光景は、毎度ポスターなどに使われます。

私用で来たのも久し振りだし、コレだけ空いてるのは初めての経験
でした。長谷寺の参拝はまだ続きます

→次回に続く



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No.1640 軽トラック運転日報

西国巡礼の旅 ⑥

2023/09/25(Mon)

そんな感じで西国三十三箇所の札所巡りですが、壺阪寺から少し
戻る感じで7番札所岡寺にやって来ましたクラ駅長です。

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…先程の壺阪寺は鉄道の最寄駅が近鉄吉野線壺阪山岡寺
最寄駅は同路線岡寺なんですが、双方とも駅から直線距離で
3km程度離れています。

全くの的外れではナイものの、単純に「岡寺岡寺駅の近くにある」
と思ったらエラい事になると言うか、駅名の方を「岡寺口」ぐらいの
感じにしてもイイような気がするんですよ。

いわゆる飛鳥の里の東側で、少し山手の高台にある感じのお寺です。
開基奈良時代だと伝えられてますが、建物の大半江戸時代
建築ですね。ソノ辺りは他の札所寺院似たような状況でしょうか。


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御本尊如意輪観音なんですが、奈良時代の作で日本最大の
塑像粘土で作られた仏像)なんですよ。その辺が珍しいんですが、
写真が撮れないのでお寺のパンフレット複写してみました。

塑像と言うのは管理状態悪い崩れてしまうので、ソレだけ古い
時代から残ってると言うだけでも貴重な物だと思われます。

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ここのお寺手水場ビー玉などを入れたり、頭上に風鈴を吊るし
たりして、涼しげな感じを演出してありました。…一連の札所寺院
統一的に流行ってるんでしょうか?

大正時代の再建だと言う三重塔と、左は新しい物だと思われますが
「修行大師像」として四国八十八箇所を回る弘法大師の姿を現した
石像もあります。

四国八十八箇所の方がメジャーですが、成立は新しいんです。
また関西でも、境内に八十八箇所の本尊同じ小さな石仏を祀って
「ミニ霊場巡り」にしている寺院が多くあります。

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そしてコノ岡寺には「龍蓋寺…りゅうがいじ」と言うもぅ1つの寺号
あります。奈良時代、この地を荒らし回ってた義淵僧正と言う
僧侶が退治して、境内の池封じ込めたと言う伝説があるそうな。

龍に蓋をしてあるから龍蓋寺なんだな。開けないようにしましょう。

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このお寺でも境内に花畑があり、当日はダリアが満開でした。
御朱印を頂いたら次は、少しメジャー長谷寺へ移動します。

→次回に続く



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No.1639 軽トラック運転日報

西国巡礼の旅 ⑤

2023/09/22(Fri)

…と言う事で無理矢理シリーズ化しつつある西国三十三箇所
の札所巡りの報告ですが、別の日奈良県中部のお寺を幾つか
マトメて回ってきましたクラ駅長です。

この辺りは自宅から近いので、午前中家の用事を済ませて午後
の4時間程度複数箇所回れると言う、非常にお手軽な内容です。

まずは第6番札所壺阪寺から行ってみましょう。…ちなみに
壺阪寺と言う寺号は通称であり、正式には「壺阪山 南法華寺」
言います。

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有料駐車場拝観受付を過ぎて境内に入ると、ドコのお寺にもあり
がちな仁王門があります。但しココの仁王像は現在修理中なので、
居室に当たる左右の室空き家になってました。

古来より壷阪寺御本尊は、眼病封じの法力があると信じられて
おり、明治時代浪曲人形浄瑠璃にもなった)である「壺阪霊験記」
広く知られるようになったそうな。

そんな事で壺阪寺の境内には、日本で初めて盲人専門の老人施設
が作られました(現在は他の所に移転しています)。

…ちなみに壺阪霊験記には「座頭の沢市」と言う盲目の人物が出て
きますが、時代劇の座頭市とは無関係のようです。

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こちらの手水場も何やら涼しげな飾り付けか為されています。
お寺のTwitterによると「100均の造花」だとの事ですが、そうは見え
ないぐらいお洒落ですね。

境内の三重塔礼堂は共に室町時代の建物だそうです。
奈良に住んでるとソノ辺の感覚が麻痺すると言うか「新しいのね」
と思ってしまうんですが、立派な建物ですよ。

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そして同寺院には、インドで行われている奉仕活動の返礼として、
インドから贈られた石材で造られた大きな石仏が何体かあります。

右が境内の真ん中にある壺阪大仏(釈迦如来)、左が高さ20m
観音立像ですね。観音像の方は昭和58年開眼供養が行なわれ
たので、そのニュースは私も子供の頃の記憶にあります

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お釈迦様涅槃像もありますね。…要するにお釈迦様亡くなる
直前(臨終の床)の姿なのですが、子供の頃はコレを「リラックス
して昼寝してる姿」だと思ってました。

…物によってはを立ててセルフ腕枕にしてるのとかあるし、単体
では昼寝にしか見えんのですよ。

礼堂が、御本尊千手観音を祀る実質的な本堂なのでしょう。
お参りのためにへ入ると「三脚は禁止」との注意書きがありました。

…確認してないから憶測なんですが、普通は「撮影禁止」とする所
「三脚禁止」だから、カメラの使用自体はOKって事?まぁ一応
ヤメておきましょう

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御朱印を頂いて帰ろうとしたら、寺猫が居ました。こっちは間違いなく
昼寝でしょう。舌を収い忘れてますね。

実はTwitter壺阪寺の公式アカウントにも同一猫と思われる投稿
があり、こちらは「留守仁王様の代わりにお寺を守ろうとしている
とされています。ぃゃ、寝てる場所が変わっただけでしょ。

https://twitter.com/tsubosaka1300/status/1689831525691625472

…しかし私は涅槃像より寺猫の方が尊いなと思った所で、次の札所
である飛鳥岡寺へ向かいます。

→次回に続く



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